過去のイベント

過去のイベント

全国研修東京大会の様子
全国研修大阪大会の様子

2011年

  • 第3回鹿児島モイム(2011年12月11日:鹿児島東高校)
  • 福岡モイム(2011年11月26日11時~17時:福岡市中央区天神、参加者 6人(福岡3 佐賀1 長崎1 鹿児島1)

議題

 職員の身分・取得免許状について
 林教授(東海福岡短大)の講話
 プサン大学短期研修報告
 主催・共催する行事の提案 高校生キャンプ・日韓交流事業、など
 やましたとしひろ氏の発表 

  • 用語分析
  • podcastの活用について
  • 高等学校韓国朝鮮語教育研修東京大会(2011年11月26日~27日:神田外語学院)
  • 関西モイム(2011年10月23日:大阪府立桃谷高校)
  • 第2回鹿児島モイム(2011年10月30日:鹿児島東高校) 
  • 東ブロックモイム(2011年10月16日:韓国文化院)
  • 高等学校中国語韓国語教師研修(7月30日~8月3日 桜美林大学)
  • 東ブロックモイム(2011年9月4日:コリ文)
  • 第1回鹿児島モイム(2011年6月26日:鹿児島東高校) 
  • 大阪モイム(2011年5月22日(日) 13時~17時:大阪府立桃谷高校)
  • 東ブロック交流会(2011年5月15日(日) 10時~13時:神奈川地区センター)
  • 関西モイム(2011年2月27日:大阪府立桃谷高校)
  • 東ブロックモイム(2011年2月11日:文京盲学校)
  • 第5回鹿児島モイム(2011年1月30日:鹿児島東高校)

2010年

  • 兵庫モイム(2010年12月23日 4時~17時:兵庫県立湊川高校) 
  • 第4回鹿児島モイム(2010年12月18日:鹿児島東高校) 
  • 高等学校韓国朝鮮語教育研修大阪大会(2010年11月27日(土)~28日(日))
  • 第3回鹿児島モイム(2010年10月15日:鹿児島東高校)
  • 東ブロック定例会(2010年10月3日:法政大学市ヶ谷キャンパス)
  • 関西モイム(2010年9月19日(土):大阪桃谷高校)
  • 高等学校韓国語・中国語教師研修(2010年8月5日(木)~9日(月):桜美林大学
  • 第2回鹿児島モイム(2010年7月25日:鹿児島東高校)
  • 関西モイム(2010年7月18日:大阪府立桃谷高校)
  • 東ブロック例会(2010年7月11日:法政大学市ヶ谷キャンパス)
  • 関西モイム(2010年6月13日:桃谷高校)
  • 東ブロック定例会(2010年5月14日:国際文化フォーラム)
  • 東ブロック定例会(2010年1月17日:鶴見中央交流センター)
  • 関西モイム(2010年1月11日:大阪府立桃谷高校)

2009年

  • 全国研修会(2009年11月14日15日:東京)
大会案内はこちら
正式名 第7回高等学校韓国語教育セミナー・高等学校韓国語教師東京研修
 
テーマ ■ 高等学校における韓国語教育の発展を目指して~教育技術の深化と拡大
日 時 ■ 2009年 11/14(土)~15(日)
会 場 ■ 駐日韓国大使館 韓国文化院
     東京都新宿区四谷4-4-10(地下鉄丸ノ内線「四谷三丁目」駅下車徒歩2分)
             http://www.koreanculture.jp/intro_access.php
参加費 ■ 無料(11/14懇親会、11/15昼食は別途)
参加人数■ 60名程度
参加資格■ 高等学校の韓国語教育に関心のある方ならば、どなたでも参加できます
後 援 ■ 東京都教育委員会、(財)国際文化フォーラム  (予定)
問合せ ■ Eメール jakehsinfo@gmail.com
        FAX 03-5997-5240(岩崎宛)
申込み ■ 10/9(金)までに、必要事項(このページの下)を、次のところにお送り下さい。
      FAX → 03-5997-5240(岩崎宛)
      Eメール → jakehsinfo@gmail.com
        書類形式の案内が必要な方は、ページの最後の「添付書類」をダウンロードしてお使い下さい。
 
■趣旨
1999年、韓国語教育に携わってきた高校教師たちが中心になって、高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク(JAKEHS*)を設立しました。

これまでJAKEHS は、高等学校用教科書『好きやねんハングル』、高校生のための交流語彙集『ハングル@ホームステイ』などの作成に関わってきたほか、大学での韓国語・朝鮮 語教員免許(高等学校一種)取得のための講座実施、「話してみよう韓国語」大会などの事業に積極的に関わってきました。また、文部科学省の委託事業として すすめられ、2007年3月に公にした『高等学校の中国語と韓国朝鮮語学習のめやす(試行版)』は、コミュニケーション能力向上を中心に据えた韓国語教育 を推進し、発展させるために大きな礎を提供しました。

しかしなが ら、今後の高等学校授業に韓国語を定着、発展させていく上で、取り組むべき研究課題がまだまだ多いことも事実です。今回のセミナー・研修では、これまで取 り組んできた「コミュニケーション能力指標に基づく授業」を深める傍ら、新たに授業を担当する教員にも参加しやすいプログラムを設け、韓国語教育の拡大と 発展を目指します。

JAKEHS非会員の方を含め、多くの方のご参加をお待ち申し上げます。
 
■内容(予定)
 11/14(土)第7回高等学校韓国語教育セミナー [主催:駐日韓国文化院]
 12:30~    受付
 13:00     開会
 「表現活動を取り入れた授業実践」、
 「コミュニケーション能力指標に基づく授業づくり」
  17:30     終了
  18:30~    懇親会 [主催:JAKEHS]
 
 11/15(日)高等学校韓国語教師東京研修 [主催:JAKEHS]
  9:00     「情報通信技術(ICT)を利用した教育実践」、
  「教室活動の実践例~教室活動プロジェクトより報告」
  12:30     閉会
  13:30~14:30  JAKEHS総会、10周年記念行事
 
■お申し込みの必要事項
 1. お名前
 2. ふりがな       
 3. 連絡先(電子メール)   
 4. 連絡先(電話番号)     
 5. 所属先(勤務先など)   
 6. 職種(講師、学生、職員など)   
 7. 出発地・経路   
 8. 交通費概算(※欄外参照)       約          円
 9. 出張費が職場から(出る ・ 出ない)
   ※遠方からの参加者に対し、交通費の一部補助を予定しています。
     交通費の領収証をもらっておいて下さい。
 10. 11/14午後 高等学校韓国語教育セミナー( 参加 ・ 不参加 )
 11. 11/14夜  懇親会(参加費は別途)    ( 参加 ・ 不参加 )
 12. 11/15午前 高等学校韓国語教師東京研修  ( 参加 ・ 不参加 )
 13. 11/15昼  昼食(代金は別途)  ( 希望する ・ 希望しない )
 14. 11/15午後 JAKEHS総会、記念行事     ( 参加 ・ 不参加 )
  • 関西モイム(2009年9月13日:大阪府立桃谷高校)
  • 韓国語教師研修2010名古屋(2009年8月9日~14日:主催 駐日韓国大使館韓国文化院・韓国国際交流財団財団法人国際文化フォーラム)
  • 高等学校外国語担当教教員セミナー(2009年8月5日~9日:主催 財団法人国際文化フォーラム)
  • 第3回教職員韓国文化研修会(2009年8月2日~5日:主催 駐大阪大韓民国総領事館韓国文化院)
  • 韓国語教師研修会2009福岡(主催 駐日韓国大使館 韓国文化院・韓国国際交流財団・財団法人国際文化フォーラム)
研修案内はこちら
韓国語教師研修2009(福岡研修)のお知らせ


2009年度の韓国語教師研修は、福岡市にある九州産業大学のキャンパス内で開催されました。受講者は48名でした。研修の概要は次のとおりです。
 
 会期:  2009年8月6日(木)~11日(火)[6日間]
 会場:  九州産業大学2号館4階 (〒813-8503福岡市東区松香台2-3-1)
 交通:  JR鹿児島本線「九産大前」徒歩5分
       天神バスセンター1番乗り場から西鉄バスで「産業大学南口」徒歩5分
       地図 ⇒ http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/map/access.html
 受講者: 大学・高校・民間講座等で韓国語を教えている方、将来教えたいと考えている方
 受講料: 全日程 18,000円(大学生・院生は15,000円)
 
8月6日(木)  講義終了後、受講者と講師が参加する懇親会を開催します(参加費は無料)
 Ⅰ 09:15-10:45 開会:ことばを学び=教えることを考える 野間秀樹(東京外国語大学大学院教授)
 Ⅱ 11:00-12:30 韓国語教材をいかに作り,いかに選ぶか 野間秀樹(東京外国語大学大学院教授)
 Ⅲ 13:30-15:00 音声学 金鍾徳(東京外国語大学客員准教授)
 Ⅳ 15:15-16:45 音韻論・形態音韻論 金鍾徳(東京外国語大学客員准教授)
 
8月7日(金) *主任講師
 Ⅰ 09:15-10:45 文字と発音の教授法 金珍娥(明治学院大学専任講師)
 Ⅱ 11:00-12:30 正書法:教育現場における扱いを中心に 長谷川由起子*(九州産業大学准教授)
 Ⅲ 13:30-15:00 コースデザインと授業計画 長谷川由起子*(九州産業大学准教授)
 Ⅳ 15:15-16:45 会話教育法 金珍娥(明治学院大学専任講師)
 
8月8日(土)
 Ⅰ 09:15-10:45 さまざまな韓国語 趙義成(東京外国語大学大学院准教授)
 Ⅱ 11:00-12:30 作文教育法 趙義成(東京外国語大学大学院准教授)
 Ⅲ 13:30-15:00 漢字音教育法1 伊藤英人(東京外国語大学大学院准教授)
 Ⅳ 15:15-16:45 漢字音教育法2 伊藤英人(東京外国語大学大学院准教授)
 
8月9日(日)
 Ⅰ 09:15-10:45 日韓対照言語学入門1 油谷幸利(同志社大学教授)
 Ⅱ 11:00-12:30 日韓対照言語学入門2 油谷幸利(同志社大学教授)
 Ⅲ 13:30-15:00 誤用分析1 金善美(宮崎大学准教授)
 Ⅳ 15:15-16:45 誤用分析2 金善美(宮崎大学准教授)
 
8月10日(月)
 Ⅰ 09:15-10:45 Web教育 曺美庚(九州大学大学院准教授)
 Ⅱ 11:00-12:30 異文化コミュニケーション論 曺美庚(九州大学大学院准教授)
 Ⅲ 13:30-15:00 語基説 村田寛(福岡大学准教授)
 Ⅳ 15:15-16:45 授業運営法 前田真彦(白頭学院建国中高等学校教諭)
 
8月11日(火)
 Ⅰ 09:15-10:45 実習 最終日の実習(模擬授業)も研修プログラムの重要な一部です。積極的にご参加ください。修了証は実習を含む全日程に参加した人にのみお渡しします。
 Ⅱ 11:00-12:30 実習
 Ⅲ 13:30-15:00 実習
 Ⅳ 15:15-16:45 実習
 
主催:
 駐日韓国大使館 韓国文化院、韓国国際交流財団、財団法人国際文化フォーラム
  • 東ブロック定例会(2009年6月12日:国際文化フォーラム)
  • 関西モイム(5月31日:桃谷高校)
  • 東ブロック定例会(2009年5月17日:国際文化フォーラム)
  • 東ブロック定例会(2009年3月8日:韓国YMCA)
  • 関西モイム(2009年2月28日:桃谷高校)

2008年

  • 西ブロック関西モイム(2008年12月23日:桃谷高校)
  • 東ブロックモイム(2008年11月30日:韓国YMCA)
  • 西ブロック臨時モイム(2008年9月16日)
  • 第6回JAKEHS大阪研修(2008年8月)

2007年

  • 第5回JAKEHS福島研修
詳しくはこちら
福島大会記録

*** 主催者挨拶: 韓国文化院長 姜基洪
全国各地から来られた先生方、こんにちは。

私は1カ月前に院長として赴任したばかりです。来日前までは文化観光部で仕事をしていました。韓国文化院は文化観光部に属しますが、日本では大使館の機関となるため、文化観光部に在籍したままで外交官として来日することはできません。なぜなら、大使館は外交通商部のもとにあるからです。そのため、外交官として来日するため一時的に外交通商部へ移ることになります。しかし、仕事の内容はそのまま文化観光部の仕事をすることになります。

それはそうと、今回、この美しい都市福島でこのようなセミナーを開催できることをうれしく思います。福島県には5年ほど前に来たことがありますが、福島市は初めてです。福島県は東京と神奈川、そして千葉県を合わせたほどのとても広い県だと聞きました。

この場にお集まりになっているみなさんが一生懸命韓国語を教えているのはほんとうにうれしい限りです。来日1ヵ月しかたっていませんが、私がいちばん力を入れ大事な仕事であると考えているのが韓国語の普及です。海外への韓国語普及事業は文化観光部の担当業務です。日本でも韓国語能力検定試験が行われていますが、これのみは教育人的資源部が担当しています。

ことばというものは文字がなくては消えてしまいます。アイヌ語の記事を読みました。ことばは普及しないと消えてしまいます。ことばの普及は大事なことと思います。またことばがわかるとその国の文化を理解することができます。

私は36歳くらいまで日本語はわかりませんでした。しかし、あるきっかけで勉強し始めました。それから日本の文化に親しみ、また7年前には韓国文化院の文化官としても仕事をしましたし、今は院長として赴任することになりました。それは日本語を勉強した成果であるとも思います。

この場には、日本全国から韓国語を教えている皆さんが集まっています。韓国語を教えている高校は300校ほどあると聞いていますが、皆さんのような方々のお力で2倍以上になるよう願っています。私は韓国語を普及する立場の文化院長として、皆さんが韓国語を教える上で何か相談したいことがあればいつでも連絡してくださるよう望みます。相談にものりますし、支援したいとも思います。

皆さんお忙しい中このセミナーに集まられたわけですが、集まられた方々が有意義な話し合いをして、韓国語を教えるためによりよいものを持ち帰っていってください。

また、今後は韓国語を教えるだけではなく、是非たくさんの方々が直接韓国に行くように、どんどんお誘いください。最近は韓国のウォン高日本の円安の影響で、史上初めて訪日韓国人が訪韓日本人を超える見込みですが、本当の交流、本当の相互理解というものは、どちらかが一方的でなくお互い積極的に往来しながら芽生えてくるものです。そのためにも、もっともっとたくさんの方々に韓国に行っていただきたいと思います。

最後になりますが、わざわざこの場にお越しいただき、このセミナーを支えてくださっている国際文化フォーラムの田所理事をはじめ、関係者の皆様方に感謝の意を表します。

*** セミナーテーマについて 神奈川県立横浜翠嵐高等学校定時制

「韓国語授業において捨てるもの、拾うもの」というとき、何を思い浮かべるか。ある人は単語、文法事項、挨拶ことば、音変化等々を思い浮かべる。

 「コミュニケーション指標」に基づいて年間授業構成を考えるとき、自己紹介、趣味、食べ物、韓国の芸能人は拾うが、学校生活の話題、家族の話題は捨てるという人もいる。

 また、全く別の角度から考えて、教師主体の授業を捨て、生徒主体の授業にすべきだ、教師の声をなるべく捨て、生徒が声を出せる授業にすべきだという人もいる。被差別の側により添えることができる授業、達成感の持てる授業を作るべきだという人もいる。  「捨てるもの、拾うもの」というテーマはかなり刺激的、挑戦的な問題の立て方かもしれない。「これこれに重点を置く」というように考えてきたが、「捨てる」とはかなり思い切ったことを、と思われるかもしれない。しかし、「捨てる、拾う」というテーマを立てた趣旨は学習項目を立てるにしても、より意識化したい、意識化する契機にしてはどうかということにある。意識化した上で年間計画をどのように立てるか、生徒の効果的な学習をどのように促していくのかについて考えていきたい。たくさんの項目を扱えば扱えるほどよいことだということにはならないであろう。参加者の積極的な意見交換を願いたい。

 「福島における韓国語教育とふくかんねっとの活動」に注目したい。ふくかんねっとの精力的な活動が下支えになって福島県では現在2校で韓国語授業が行なわれている。今回はのちほど教育長からも挨拶報告をいただくが、これはとても画期的なことと考える。

 ふくかんねっとでは「ふくかんキムチ」を作っていると聞く。キムチといっても地方、家庭によって味は異なる。「ふくかんキムチ」もきっと独特のよい味を出していることと思う。授業において単に「キムチは辛い」ではなく、キムチを通して韓国の文化や生活に注目させたい。

 セミナーを前に鄭玄実さんの『民話で知る韓国』を読み返してみた。ここには民話がたくさん紹介されているばかりではなく、日韓のちょっとした文化的な差異も載っている。「チョンケグリ」と「あまのじゃく」、韓国では引越し祝いにティシュを贈る習慣など、授業に使えそうな文化的話題もたくさん紹介している。日本語母語話者にとっては意外な、このような話題も授業を豊富化するために拾っていきたい。

*** セッション1:コミュニケーション能力指標に触れて授業がどう変わったか

司会:山下誠(神奈川県立鶴見総合高等学校)
発題:康龍子(白頭学院建国高等学校)

初期の頃から『好きやねんハングル』作成にかかわってきた。今年5月から「学習のめやす」のメンバーに加わったことにより、授業がどう変わったのかについて報告したい。対象は中学校1年、初級、1週間に3単位の授業である。勤務校は学校教育法「1条校」であるとともに「民族学校」である。「韓国語」とは言わず「国語」と呼んでいる。

 「学習のめやす」(以下「めやす」と略)を最初見たとき何だろうと思った。

 「めやす」は、実践的コミュニケーション能力をいかに身につけるかに主眼を置いている。コミュニケーション能力指標(以下「指標」と略)とは、高校生の関心や発達年齢にあった内容ごとに、コミュニケーション能力の到達目標をレベル別に示している。言語領域と文化領域のふたつから構成されている。文化領域は総合的コミュニケーション能力を高めるために必要なものである。

 「めやす」は教育の標準化をめざしているのではなく、教材開発、教師研修の内容を検討する際に、教育目標や内容、方法について教師が共通に参照できる枠組み、あくまでも広く議論を募るための「試行版」であり、試行錯誤を繰り返しながらよりよいものにしていくことが必要である。

 「めやす」を使っての授業の組み立て方で主眼を置いているのは、1年間の授業が終了する時点で生徒がどのような力を身につけているべきか、そして単位時間の達成目標の明確化である。

 組み立て方の手順であるが、①目標設定、クラスの状況、授業回数等を考慮して年間指導計画をたて、②「指標」を達成するための学習活動を考え、③学習活動に応じた表現、語彙、文法項目を考えながら、④単元案、授業案をたてることになる。この中で「捨てるもの拾うもの」が出てくる。

 『好きやねんハングル』は、まず自己紹介、買い物、ホームステイ等の場面設定を考え、次にそれらに沿って文法、語彙を選んで作っていった。内容が重たくならないように1課につき3つから4つのポイントを入れた文章、会話作りからはじめた。文法シラバスとよく言われるが、最終的にはコミュニケーション能力を重視している。

 「指標」の意味についてのとらえ方を述べたい。去年の研修会ではじめて「指標」に触れたとき、「自分はもうやっている」という思いから必要性を感じなかった。しかし、なぜこれを作ったのかに関心があったので、「めやす」メンバーになった。

 高等学校の韓国朝鮮語の未来のために共通に参照できる枠組みがずっと必要だと思っていたこともあり、「あ、これは!」と感じた。「指標」ベースに年間指導計画、単元案、授業案を作ることによって、今までやってきたことへの整理につながった。自分のやり方を再確認しつつ、「生徒にどんな力をつけてほしいか、生徒がどんな力を身につけたいと思っているのか、そのために教師は何をすべきか」について具体的に意識化することができた。実践的コミュニケーション能力をいかに身につけさせるかが結論となった。また、これは「試行版」なので教員たちが今後、試行錯誤を繰り返しながらよりよいものにしていけばよいと考える。

 私の中で「捨てるもの拾うもの」とは何か。変化したものとは何か。それは意識改革である。

 メンバーになる前は、文字も文法も語彙もコミュニケーション能力を身につける上で必要なものと考えていた。もちろんこれらすべてが必要であるが、文字が読めても、語彙がわかってもコミュニケーションをとれなければ意味がない。ここでいうコミュニケーションとは会話だけではない。インターネットを見たり、手紙を読んだり、本を読んだり、自分が話したりというようにあらゆる情報交換がコミュニケーションである。文字、文法、語彙すべてのことが必要だが、それがどうコミュニケーションにつながっていくのか常に意識するようになった。これが意識改革だった。毎時間の単元達成目標を考えたとき、今までは「今日はちょっと文法をやろうか」ということもあったが、45分の授業の中でコミュニケーションの場をできるだけたくさん持とうというように意識が変わった。

 2種類配布した指導計画のうち、B4の方は初期に作成したもので、「めやす」メンバーに大いに批判されたものである。その批判を受け作り直したのがA3のものである。やっていることは変わっていないが、「生徒は何が話せるようになるのか、なったのか」を考えるようになった。B4には「漢語系数詞を学ぶ」とあるが、「漢語系数詞を学んでどうしたいのか」というのが「指標」だと考えた。「教科書のページ数や問題番号などが理解できる」とすればとても明確になってくる。일 이 삼 사…」ができても、「십 쪽이에요.」、「십 페이지예요.」ということばが伝わらないとコミュニケーションにはならない。もう一つの例として、「過去形ができるようになる」のではなく、「昨日のことが言えるようになる」と変わっていった。

 建国では、듣기,읽기,말하기の力が十分ついた後、毎時間の小テストを活用して쓰기の力もきっちり押さえる。すなわち4技能すべてを重視するということは変わらないが、意識的に???の時間を多くとることで、生徒の興味関心が増し、「授業が楽しい」、「もう終わり?早っ」という声を発する生徒が以前より多くなった。よい方向に回転している。

 私自身授業をできるだけ韓国語で行なうようになった。そのことにより生徒の??に対する注意力が増したように思う。全然習ったことのない単語でも誰かが私の動作や状況を見ていて推測できるようになってきている。

 「めやす」と『好きやねんハングル』に関わることにより、授業が以前よりももっと楽しくなった。生徒とのやりとりが楽しく、生徒の変化がより見えるようになったからである。

 テストで自己紹介を書かせたものを今、廻している。「指標」では文字を学ぶことより듣기,말하기に重点を置いているが、建国ではこの先ずっと韓国語を学ぶ関係で文字は絶対不可欠に必要である。全然書けていないのは学習障害の子のものである。ただその子も???はできる。


 こののち康龍子氏は、小テストノート(「私のノート」)、猫ちゃんマーク、おこげ飴等を使った授業のようすについて紹介した。「ふつうふつう듣기,말하기はできても쓰기ができない子が多いが、が多いが、そうではない」こと、小テストを生徒同士交換させることで??にもなっていること等示唆に富むものであった。さらに参加者とともに実際の授業のデモンストレーションを行った。

Q 体で覚える韓国語、動きのある授業になっていて『好きやねんハングル』の中身をさらに伸ばし、しっかり定着させていく授業はすごい。

Q 1年間の全体目標、各学期の目標と単元目標を立てて、さらに毎回の授業の目標を考えないといけないのか?

A 毎回教材を作ることの苦しさから脱却したいと考えて作ったのが「好きハン」だった。これを作れば教材については毎回考えなくてもよくなる。次にこれをどうやって使い、何を残すのかを考えるようになった。この年間授業案の資料を作るのにはものすごい時間がかかっているが、逆にこれを作ったことによりもっと楽しい授業ができるようになった。

Q 毎回の教材は決まっているので、プリント等を考えて渡せばいいと考えていた。プリントを渡したとき生徒たちがおもしろいと思っているプリント作りを心がけている。

A このクラスは3単位3年間ということもあっていろいろなことができるクラスである。T高校(*以前教えていた高校)の2単位の授業であるとまた違うかもしれない。建国では義務、必修の教科であるが、だからこそ特に楽しくしなければいけないと考えた。年間の授業を楽しくすることしか考えなかった。「え、もう授業が終わり?」という声を聞くのがうれしい。「まだ終わらへんの?」という声を聞くのがいちばん嫌である。

Q 中学1年の生徒ということだが、我々が教えている生徒と土台が違うのでは?生徒たちの韓国語学習は、一切韓国語ができないところから始まっているのか?

A その通り。4月の段階では何も知らない。アヤオヨも書けない。

  しかし、同じような授業を高校生に行っても通じない。中学生はほかの教科はできないが韓国語はできるということもある。また「指標」に照らして考えるとき、時間数が少ないという条件での場合は「捨てる」部分がもっと多くなるであろう。各現場によって異なる。

Q その人の持つことばの力でやりとりも限定される。コミュニケーションを重視すると時間が取られて書く時間が取れない。どこかで凸凹ができる。今は話すことに力を入れている。書くことはあきらめている。

A 高1初級クラスの生徒にも同じことをやっているが、現中1のようにはできていない。中学(日本の公立中学卒)時代に勉強をあきらめた生徒も半分程いて、同じペースではやれない。けれども韓国語ならできるという気持ちをもってもらえるよう楽しい授業をめざしている。高校生だと書くことを捨てるときもある。

Q 韓国語と英語の習得能力は比例するのか?

A 学力の高い子は比例するが、中くらいの子は比例しないと思う。英語は嫌いだが、韓国語はおもしろいから勉強するという子もいる。

A それと教室内外の活動、他教科との連携ということで、韓国語能力試験対策の授業も行っている。

Q 年間指導計画例、テスト、教える側の情熱もあって、生徒がゲーム感覚で楽しく学べている。飴でつられる年齢に合わせていて、とても参考になる発表であった。ところでカン・ヨンジャ氏の発音がとても素晴らしかったが、発音練習はどれくらいさせているのか。

A 私自身も在日として発音を獲得した側なので、韓国語の発音は難しくないと生徒に説明し、発音の仕方を繰り返し教える。発音練習をする時は全員立たせて、できるまで座らせない。

Q 学習する対象者によっても違うと思う。同じ中学生でも、別の中学だと違うのか。

A はい。違うと思う。

司会 条件や環境の違いがあるとしても、自分の所でも使える普遍的なものを見つけ出すことができるのではないか。カン・ヨンジャ氏の発表の中で、捨てるものは何か。

Q 質問が2つある。①発表の中であった「単元案の小テストノート」についてもう少し詳しく、②定着させるための工夫ではどんなことを?

A ①小テストノートは、毎回小テストを行うためのノートで1人1人の個人用ノートである。毎回1ページを使い、罫線の2行に渡ってテストの答えを書かせている。問題は5つで、1個2点で10点満点方式。間違ったところは下の空いたスペースに5回書かせ、その日のうちに提出させる(生徒個人のノートだけれど「私・教員のノート」だと言っている)。満点の生徒には私のオリジナルの「ネコちゃんマーク」と花◎を書いてあげているが、生徒はとてもこのマークを気に入っていて、このマーク欲しさに(10個集めるとおこげ飴1個がもれなくもらえる/おやつは禁止されているので他の生徒には秘密です)テストも頑張っているぐらいだ。②宿題を毎回出している。15~20分程度でできるものだが、できていない子は毎回放課後呼び出して残してやらせている。

司会 学習活動が重要で、授業の中で達成させるものがある。自分の授業でも今年はとても成果が上がっている。

A 自分の中の意識の変化が大きい。授業の中で、話させる・聞かせる時間の量が大幅に増加した。生徒たち自身が主体となる授業、自分たちが楽しい授業。楽しく話して、その後書かせる。授業中쓰기の時間がない場合もあるが、宿題には必ず、쓰기 시험 공부(小テストのための勉強)を出しているので、쓰기の勉強をやるしかないのです。

Q 話すことだけでは知識は定着しない。??も重要。インプットとアウトプットの割合は?

A インプットしないとアウトプットもできない。特に韓国語能力試験には作文が30点分あるので쓰기は不可欠。「インプットとしたものは全てアウトプットできる」というのが目標です。

Q 先日M氏の公開授業があり、授業の半分以上を韓国語で行っていたことに感心した。「好きハン」の場合、「文字と発音」編ではどのようなコミュニケーション活動が可能か?

A 「주세요」「있어요?」などを組み合わせてペアワークを取り入れ、文字だけの単調な学習にならないよう工夫をしている。文字に磁石をつけてかわいく作ったカードなどを利用し、文字を習う段階でも楽しく学習できるよう工夫している。何故、世宗王がハングルを作ったのかという話もしている。

司会 授業の目標、学習活動をどう意識化するかということが要となる。

*** セッション2:捨てる紙あれば 拾う神あり 定時制のハングル

司会:武井一(東京都立日比谷高等学校ほか)
発題:左美和子(大阪府立佐野工業・佐野工科高等学校定時制)

  3年前に学校が再編され、工業高校から工科高校に変わった。もともと工業高校に普通科が併設されていたが、定時制だけ総合学科ということになった。それにともなって韓国朝鮮語の授業も減った。以前、普通科では1、2、3年生と週2時間の授業以外にスクーリングという時間があり、併せて4単位を3年間で計12単位を学ぶことができた。また工業科の生徒は1年で2単位、2年で2単位と少なかったが、総合学科に変わり、1年生では週2時間、外国語を学ぶことになった。この外国語は「英語」と「韓国朝鮮語入門」からの必修選択になっている。2、3年生は必修ではないが「総合的な学習の時間」または「自由選択科目」、「課題研究」として実施している。学習者の割合は1年生では5割強で、英語より選択者が多い。また2、3年生では1年間で2単位から4単位を学習する。そのクラスの生徒数は10名から25名程度になっている。1年生では英語を選んで、2年生で初めて韓国朝鮮語を始める生徒も一緒に学習するので、生徒間のレベルの差が大きく苦労している。

韓国朝鮮語を学ぶ理由は、「英語が嫌いだから!!」という消極的なものが最も多い。それは、中学校で勉強について行けず、英語に苦手意識を持っている生徒が多いからである。またもう1つは、韓国朝鮮語は高校から始めるので「一から学べる」、「みんな同じスタートラインに立って始められる」など、韓国朝鮮語は劣等感を感じることなく始められることも大きな選択理由であるようだ。

 1年間で何を学ぶかと言えば、まず「ハングルが読める」ということであるが、何も見ずハングルが読めるという生徒は多くない。何の資料もなく、「ハングルが書ける」、「基本語彙が言える」というのは難しい。「基本語彙をハングルで書ける」ということになるとさらに難しい。「簡単なあいさつができる」ということでは、「アンニョンハセヨ」、「カムサハムニダ」などは10人中10人が言えるが、「アンニョンイガセヨ」になると難しく、使うシチュエーションが少ないからか「ミアナムニダ」を言える生徒はたいへん少ない。

 韓国語朝鮮語を学ぶ目的(=拾うもの)としては、第1に「自尊心の育成」がある。韓国語は日本語に似ていて覚えやすく、まじめに学習に取り組んでいる生徒は、自分はやればできるんだという自信を持つことができる。また、韓国朝鮮語学習はそれ自体が異文化理解につながり、姉妹校の韓国・大田工業高校との交流を通じての国際理解にもつながっている。また、在日韓国朝鮮人生徒にとっては自分を考えるきっかけにもなっている。残念ではあるが「語学そのものを純粋に学ぶ」ということはほとんど目的になっていない。

 韓国朝鮮語学習の集大成として「韓国修学旅行」がある。定時制の生徒たちにとって旅行代金はかなり負担になるようで、修学旅行への参加者は全体の3分の1から4分の1程度である。修学旅行が韓国語学習の動機付けになってほしいと思っている。姉妹校とは楽しく交流を続けている。

 どのようにして学ぶかというと、教科書(スキハン)フラッシュカード、絵カード、ワークシート、ビデオなどさまざまなものを利用している。フラッシュカード・絵カードは、これを見ただけで単語を読むのは難しい生徒もいるので、カタカナの読み方のカードも準備し、その中から正解を選ばせるようにしたり、クイズ形式にしたりして工夫している。また、個人別のファイルに授業のワークシートをファイリングさせ、毎回授業の最後に回収し、点検のハンコを押して次回返すようにしている。書いて目に見える物が残ることは生徒にとっては達成感があるようだ。検印をもらうことで意欲を感じる生徒もいる。歌も毎回聞かせて覚えさせるようにしている。韓国語の歌詞カードをファイルに貼っておいて、番号を付け、ハングルの表を見ながら、歌詞を読むように努力させている。ビデオ・映画は、そのまま上映するのではなく、さまざまな作品から同じ表現を集めたものを利用している。たとえば「アンニョンハセヨ」をいろいろなドラマや映画の様々な場面から集めたものを使っているが、生徒は興味を持って覚えてくれるようだ。ペアワークは、友人以外とはコミュニケーションのとれない生徒が多く、なかなか難しい。

 これからの課題として、カタカナ書きでもいいから、会話中心の授業ができないかといつも考えているが難しい。また、発達障害を念頭にいれた教授法を取り入れていくことも重要な課題となっている。これは文部科学省の支援モデル事業の指定を受けており、今後研究してゆきたい。

 「捨てるもの、拾うもの」ということであるが、授業で扱えないことが多く「捨てている」ことも多い反面、出会えば韓国朝鮮語で声をかけてくるなど韓国朝鮮語学習にのめり込んでくる生徒もおり、そのような生徒は韓国朝鮮語学習で自信をもって卒業していく。このようなことが「拾うこと」ではないかと感じている。

Q:生徒の数や質の変化はどうか。

A:数は少しずつ減少している。昔より自分の進路を決められない生徒が増えているようだ。


感想(E):定時制で勤務していて、共通なことが多いように感じた。質問しても答えが返ってこないことが多い。コミュニケーションをとるのが苦手な子が多くなっている。韓国語の授業は自由選択科目で行っているので、自ら選んで来ている生徒が多く比較的大きな声を出してくれる。欠席がちだが授業には出てくる生徒がいる。しかし、学習内容の定着が難しく、特に文字の定着は難しい。

Q:評価はどのように行っているか。

A:点数をとるのが難しい生徒にも、課題を提出することで単位を取れるように配慮している。


Q:異文化理解とか国際理解とか、文部科学省の喜びそうなものとは別に、どうやったら韓国語の楽しさを理解してもらえるとか、高校での韓国語をやっていることの意味を感じてもらえるとか、ぜひこれだけはつかんで欲しいという、その最低限のボトムラインは何なのだろうか。もっと現実的な目標があってもいいのではないか。

A:10人で1人か2人、ハングルを書けて読めるようになる、そしてそのことで自信を持ち劣等感を克服してほしいと考えているが。


Q:歌の歌詞に番号を付けて説明するとか、テストでシチュエーションを設定して答えさせるとか、文字が十分に読めない生徒を対象とした工夫が素晴らしいと感じた。歌としては、どのようなものがいいか。

A:生徒の知っているもので、ゆっくりしたものが良いけれどあまり無いので、日本の歌のカバーであるとか、みんな知っているBoAとか、ことしはDJオズマとか。


Q:全日制でも大変な学校はある。言葉以外で文化体験をしてみようという取り組みをしているか。

A:2、3年で調理実習とか、ビデオを見せたり、韓国の地理なども取り入れている

意見(Y):生徒に対する学校の引力が弱いと言うところでは自分の学校(全日制総合学科)と共通する。ついて言わそうとしてもなかなか言わないが、質問を個々の生徒に投げかけるとかしてやれば授業に乗ってくる。このようなコミュニケーションの場を作ってやるのが重要ではないか。

意見(N):カタカナでも会話は可能だが、発音は捨てないといけない。またハングルへの移行が難しくなる。口と耳だけの方が良いのではないか。

A:最後に拾うものという事では、ハングルが読めて書けるようになってほしい。そして人の知らないことができるということで自信を持って欲しい。


*** セッション3:福島における韓国語教育とふくかんねっとの活動

福島県教育委員会教育長 野地陽一、ふくかんねっと理事長 鄭玄実
福島県の韓国語教育について: 野地陽一教育長

あさか開成高校と福島北高校の2校で韓国語授業を行なっている。2校合計今年は約50名の生徒が韓国語を学んでいる。高校90校中の2校である。英語以外の外国語、すなわちフランス語、スペイン語、中国語、韓国語は合わせて約500名が学んでいる。

 外国に修学旅行に出かけた学校11校中5校が韓国であった。残念ながら訪問した先で韓国の高校生と交流するところまではできていない。

 先日、福島県知事が韓国を訪問した。福島・ソウル間の国際便利用促進のために韓国へ行った。韓国から福島県に教育旅行で来るということはない。相互交流をいかにさかんにするかが課題である。

福島県にはほかユニークな取り組みを行っている高校がある。太平洋に面した富岡町にある富岡高校である。富岡高校はスポーツを通じて国際的にも通用する人材を育成するため日本サッカー協会等と連携し開校した。

鄭玄実 7年前に福島に来たがそのとき高校で韓国語を教える学校はなかった。今後福島で韓国語を取り入れられる可能性、展望を教えていただきたい。

野地教育長 高校には単位制高校があって、本人の希望に沿ってカリキュラムを選ばせることをやっている。単位制の中で韓国語授業を設けることに取り組むことが早道だと考える。人材不足の中で、ふくかんねっとからサポートがいただけることもポイントである。

鄭玄実 先日矢吹町の光南高校からふくかんねっとに依頼があった。矢吹町には韓国からゴルフ客がたくさん来る。韓国に対する理解、意識を高めなくてはいけないということで、高校で韓国語を教える必要があるという考えにまで至った。教える先生、テキスト、カリキュラムについて相談があった。ゴルフ客が毎年7万人くらい来る、しかも毎年5割ずつ増えている状況の中で各旅館等も韓国からの客に対する対応を考えなくてはならなくなってきている。福島の高校の中で韓国語を教える必要が高まっている。

野地教育長 実は福島県から韓国に行く日本人より、韓国から福島県にゴルフや温泉に来る韓国人の方が多い。今話に出た矢吹町はじめ県内には韓国企業、韓国系企業が所有するゴルフ場がかなりの数あり、韓国からたくさんの客が来ている。一般県民にも韓国語の教育需要が高まっている。旅館・ホテルでも従業員に韓国語を学ばせるという状況が出てきている。


*** ふくかんねっとの活動について: 鄭玄実理事長

 今年、韓国の安城市から選ばれた青少年20人が福島を訪ねてきた。そのときふくかんねっとがコーディネーターをし、福島の桜の聖母高校、郡山のあさか開成高校の生徒と交流をした。この後、あさか開成高校の生徒6名が安城の高校へ行きホームステイを行った。顔をあわせながらの交流をもっと積極的にすべきだと思っている。

  私が福島に来た7年前、福島大学には韓国語科はないし、韓国語という科目もない、非常勤もいない状況だった。公民館の市民講座やいろいろなスクールにも韓国語がなかった。韓国食材を買うことも困難だった。こんなに韓国と遠い県があるのかと思った。

  それから何とか韓国語講座をと考えて開いたら、2クラス集まった。「韓流ブーム」が起こる前だった。意外と反響が大きかった。韓国語を学びに来た人をネットにしてというところから6年前に「ふくかんねっと」がはじまった。

 その後、集まった人たちが国際交流のイベントに参加するようになった。ふくかんねっとでもっとも力を入れているのが韓国語講座である。単なる韓国語講座ではなく、学ぶ人が集まって仲間意識を高める、輪がどんどんひろがっていくことが大事だと考えている。

  しかし、今難関にぶつかっている。1つは韓国語を教える先生の問題である。ふくかんねっとから2名の先生が育ち、現在2つの高校で韓国語を教え活躍している。韓国に夏休み、春休み出かけて集中講座を受けたり、韓国の大学院で学ぶ会員もいる。現在こどもクラスも含め5人の先生がふくかんねっとで韓国語を教えている。

しかし福島で韓国語を教えるのはどうして難しいのか。ひとつは人材不足である。福島大学にいる韓国からの留学生6名の中に韓国語を教えてくれそうな女子学生が1人いたが、今年4年生になり韓国に帰ってしまうことになった。そのほか福島に暮らしている韓国人はかなりいるが、主婦として家庭の中に入り、名前も変わっているので捜し出すのが大変である。もし捜し出せても、日本語が乏しい。韓国人であれば誰でも韓国語を教えることができるということではない。どうしたら人材育成できるのかが問題である。

もう一つは今年春から韓国語講座に集まる人が激減したことである。ある学院でテレビ、新聞、雑誌を使って募集したが4人にも至らなかった。どうすれば韓国語を学ぶ人を増やし、韓国との交流、活動を支えていくかということであるが、常に福島で韓国の風を吹かせ、韓国に対する興味を引き起こすことが効果的であると考える。その中でもっとも手っ取り早いのが料理講座である。料理から韓国文化、韓国人に関心を広げ、異なる文化を体験することを通して韓国語に興味を持ってもらうことがもっともふさわしい。

 数が多くなればよいとは考えないが、毎週集まっているみなさんにもっと韓国のことを知ってもらったり、韓国の文化に触れる機会をもっと持ち、仲間同士がつながって韓国に対する興味を高めることに力を注いでいきたい。

 ふくかんねっとを今後どうやって存続させるのかも深刻な問題である。誰かが常駐する態勢を作っていかないと、県や市等から送られてくる膨大な資料を処理できない。ボランティアという考え方を徹底しないといけない。運営費もかかる。深刻な状況を乗り越えるためにさまざまな事業を行っている。その一つがキムチ事業である。今回韓国の大学生19人によるインターンシップ事業も試験的に行ってみた。旅館、事業所、会社でインターンシップをしながら福島のさまざまなイベントに参加し交流することで活気をもたらした。

野地教育長 ふくかんねっとがかかえている問題はNPO法人が共通にかかえている問題である。ふくかんねっとは、鄭玄実さんの人柄とバイタリティーとキムチのおいしさが知られている。インターンシップ受け入れについても、これまでの鄭玄実さんの活動のおかげであり、それを評価する人がいたからできたのだと思う。

鄭玄実 ふくかんねっとは会員15人くらいからはじまり、今200人になった。この5年間、さまざまなスタッフがボランティアとして意欲的に参加した。主婦がたくさん集まり支えている。

感想 私は、今日の天気は、何時に起きましたか、食事をしましたか、寒いですかということから授業を始めている。50分授業のうち、生徒に最低3回は答えるようにさせている。

感想 いかに授業で私に興味を引き付けるのかが課題。寝ている子がいれば起こしながら授業を行っている。韓国からインターンシップの学生が来たとき生徒ははとても目を輝かせて授業に臨んだ。生徒は何かが通じるととてもうれしさを感じる。韓国、韓国人に対する興味を引き出すことが大切だと思う。生徒が少しでも何かしゃべれればいいなという気持ちで行っている。

11月4日(日)

  *** セッション4:文字もコミュニケーションの中で使いながら

司会: 西澤俊幸(長野県塩尻志学館高等学校)
発題: 長渡陽一(立教新座高等学校、外語ビジネス専門学校、東京外国語大学ほか)

資料:1. 文字もコミュニケーションの中で使いながら、2. 日本人の外国語コミュニケーション能力向上のために:会話を文字から解き放つ、3. 文字は”教える”な:知的遊戯と発見の力学

1. 文字もコミュニケーションの中で使いながら

【なぜ先に文字を教えるのか】 文字を通して韓国語をインプットしようとする意図を持っているから文字を教えるのである。外国語学習の王道は本来、音(耳)から覚えることにある。新出単語の提示のための文字使用を控えるべきだ。立教新座高等学校の朝鮮語の授業では、初めの10時間(週1回、連続2コマ×5回)、文字を提示しない。

【文字は表語=単語を表すもの】 表音文字といわれる文字も、発音どおりの音を表記しているわけではなく、単語を表しているので、文字はすべて表語文字ともいうべきである。

【コミュニケーションの定義】 実際に伝えたいことを話(口頭)または文字を通して行うことがコミュニケーションであり、ドリルは、伝えたい内容ではないから、コミュニケーションではない。


Q1: 立教高校では初めの10時間文字を使わないで授業するというが、具体的にはどう教えるのか。

A1: 日本語で補ったり解説したり、絵カードを使いながら、안녕하세요? 안녕하세요? 이름이 뭣입니까? 나가토입니다. 이거 뭐에요? 책이에요. などのやり取りを行う。「どこに行きますか」「何をしましたか」などを尋ねる。

Q2: 책이에요. 책상예요.など받침をどう教えるのか。11時間以降の授業は?
A2:文字を教えないから、받침はどうこうという問題自体がない。文字を導入するときは、1時間ですべての子音字と母音字を提示する。最初は、どこに住んでいるか、場所、名前など日本語をハングルで書かせる。

Q2-1: 1回で覚えるのは、定時制の生徒には無理。

A2-1: 初めの1時間ですべて提示するが、その後もくり返し練習する。立教でも習得には時間がかかる。

Q2-2: 받침や複合母音はどう教えるのか。

A2-2: 1回目では、生徒の中に、例えばワタナベ姓がいれば、?を入れるが、いなければ提示しない。その後、そのような単語を書く機会があれば、その都度補助する。

Q3: 文字の提示前は、生徒に宿題や課題は出すのか。

A3: 宿題は出さない。ときには、「アンニョンハセヨ」を書いて来いなど、文字に慣れさせることはある。

Q4: 例えば、안녕하세요?を文字で教えるのは難しいが、どうやって教えるのか。

A4: その段階では、分解せず、そのまま写させる。理解が深まるように、だんだんと教える。

Q5: 初めの10時間で教える語彙やフレーズはどのようなものか。

A5: テレビを見る、寝る、起きる、食べる、(목욕, 공부, 아르바이트)하다、遊ぶなど、高校生が日常で使う語彙や語句を、絵カードなどを使って教える。점심뭐 먹을 거에요?

Q6: 多くの教師が行っていることを強調した授業方法であり、多くの授業で最初に提示する「話す・聞く」だけ(●●)を10時間に延ばす手法だ。それが定着した段階で文字を提示するということだろう。そこまで意識的にやるかどうかだ。一方、生徒は1か月間ずっと文字なしで習うことに耐えられるのだろうか。

A6: 私の場合、週1回2時限(50分×2)で10時間が限度だ。それ以上はできない。教師の力量、性格、生徒の力量、性格によって異なるだろう。

・ 読めないから話せないと考えがちだが、そうではない。

・ 4月からスタートして6月ごろまでには、文字を覚えなくても話せるようになる。

・ 学習者自らがcommunicateしたい内容で練習すれば、覚えなくても定着する。

・ 文字を習得するためには、文字によってコミュニケーションすることがだいじ。生徒から文字によって伝えさせ、こちらから文字によって何かを伝える。伝えようとする内容ではない、単語だけによる文字学習は定着しない(セミナー第2セッションの例を参照)。

Q7: 聞いたことのある単語や語彙を文字で覚えるほうが学習効果が高いことは確かだが、要するに、コミュニケーションを目標とすることが重要ということか。

A7: 文字が書かれた紙を生徒に渡すと、みな(それを読もうとして)下を向いてしまう。初めに文字を提示すると、日本語の音に置き換えがち。耳で覚えてから口で発するようにするほうが効果的ということだ。

・ 初回からハングルを教えてしまったことがある。例えば、市民講座の場合、受講者が文字を書きたがることが多い。学習者のニーズや学習対象によって異なると考えたほうがよい。

・ 学習書の最初が必ず文字であるから、アラビア語を何度も挑戦している人で、言葉も知らないうちに文字を習うので挫折し続けていた人もいる。

Q8: コミュニケーション能力にとって音がだいじだということに異論はないが、最終的な学習目標としては文字の定着があると思う。また、話せて聞ければ、すっと書けるようになるというが、そうはならない。耳から入る学習と文字の学習の間には厚い壁がある。

A8: 会話と文字は、まったく分けて考えるべきだ。会話ができれば書けるというものではない。また、逆もない。「コミュニケーションの中で文字を」という主張は、文字によってコミュニケーションをしろというものだ。コミュニケーションは音声によるものだけではない。


*** セッション5:総合討論・授業報告
司会:今給黎俊伸(鹿児島県立開陽高等学校定時制)

セッション4についての質疑継続

Q:文字の学習に入る時、どのように導入するのか?

A:「ㄱ」を使う単語にはこんなものがある、という教え方ではなく、この単語はハングルでこう書く、というように教える。

Q:過去形の教え方は?

A:音から教える。「먹었어요」「잤어요」などいくつかのことばを提示する。1年間しかないので文法は説明しない。もっとできそうだな、という場合は説明することもあるが。

Q:到達度はどこまでをねらっているのか。

A:高校では1年しか学習期間がないので、過去(昨日)、現在(今日)、未来(明日)、夏休み、自己紹介などを話したり書いたり(日記)する程度。

Q:日本語話者が判別しにくい音を、最初の10時間が過ぎた時生徒は判別できるようになっているか?

A:生徒それぞれ。区別できる子もいればできない子もいる。10時間過ぎた後の授業の中で少しずつ解説したりするがわからない子もいる。



各自が配布したシラバス・授業報告について

H高校:ALTのソンセンニムといっしょにモデル会話をしながら少しずつ会話を増やしていくので、最終的には25分くらいの会話を言えるようになる。自己紹介は必ず最初に入れる。会話だけでなく文字も学習する。文字と会話の時間配分による教育的効果や、ペーパーテストのあり方等、思案中である。

K高校:最初の年度は文字だけで1年が終わった。去年は好きハンすべてを終えることができた。今年は去年に較べて授業が変化した。生徒が興味を持っている内容の表現を練習したところ、授業に活気が出るようになった。たとえば「혈액형이 뭐예요?」をお互い聞きあって文章に書いて発表させた。文字にそこまでこだわらなくてもいいかなという気になってきている。


意見交換

-(「学習のめやす」チームより)これからは「コミュニケーション能力指標を使った授業つくり」を検討していく。年間の授業計画、授業例を提示したものを作っていく予定。12月、1月にワークショップなどをして検討していく予定。

-40時間なりの授業時間の中で捨てなければいけないものがたくさんある。何かを拾えば何かを捨てなければならない。捨てることを意識化する必要性がある。

-コミュニケーション指標は말하기、듣기だけに重点をおいているわけではない。

-高校韓国語授業において、センター入試の準備は捨てているのではないか?

-高校ではどこまで教えなければいけない、という外部圧力がないが、大学の場合はハングル検定何級をとらせるようにせよ、と言われたりする。

-昨年は教科書を順番通り全部終わらせたが、今年は教科書を順番通りにすることを積極的に捨てた。「もっとやりたいことがあるからこれを捨てよう」というように変化した。

-他教科を教える時はセンター試験を意識している。韓国語ではそれがないので個人的には気持ちよく教えられるが、何をどこまで教えるか明確化する必要がある。

-センター試験をめざすような環境にない。社会状況がそうなっている。

-パッチムの発音を自分は捨てている。初級学習者は捨ててもいいのではないか。「옷을」と言えるようになれば、パッチムをあえて練習する必要はないのではないか。

-「よこはま」という言葉から連想させ??の単語を導入している。また、??は日本ではあまり目にする機会が少ないので、捨ててもいい単語なのではないかと思っている。

-会話の中では하나、둘よりも한、두を使うことが多いので、한、두を拾い、하나、둘は捨てた。あとから状況を見て入れることもありうる。「捨てるもの拾うもの」を常に考えながら状況を見ながら教えることが大切。

-学校や生徒の状況によって違う。ここでの議論は普遍的なことを交流するものなのか、それとも個々の学校の状況を交流するものなのか。センター試験を考えないと楽しい授業を心がけることができるが、進学校の場合受講生が増えないことが悩み。英語も韓国語と同じように楽しく教えることができないか、教材研究中。

-発音にこだわる必要があるだろうか。発音は知識として教えはするがさらっとしか教えない。スピーチコンテストに出る場合はそのときにきっちり発音練習する。

-(司会)普遍的な話を出すのは難しい、交流し合う中で考えていきましょう。

-それぞれが無意識的にやっていることを出してもらって意識化していけばいいのではないか。ネイティブとしては、パッチムはきちんと発音指導をしないと書き取りをした場合書けないし、固有数字も??、?を教えるべきだと考える。

-相手、状況による。そういう選択肢もある、ということを頭においておくことが大切なのでは?

-コミュニケーションを中心にした授業をやりたいと思い試みたことはあるが失敗し、文字を学習する今の授業スタイルになった。しかし、当時試みた授業は今思えばコミュニケーション中心の授業になっていなかったように思う。生徒が話したい内容でのコミュニケーションを中心にした授業にもう1回挑戦してみようという気になってきた。文字を捨てるとまでは言わないがもう1度考えてみたい。

-コミュニケーションというのは말하기、듣기だけをさすのではない。自分は말하기、듣기に重点を置いているが、읽기、쓰기も大切だと考えている。읽기はは学習者の確認作業として必要だと思う。生徒に残したいもの、がすなわち到達度ではないだろうか。

-(司会)意見交換する中で、もう1回自分の授業を振り返るきっかけになったのではないでしょうか?


*** セッション6:ブロック報告、JAKEHSの今後の課題
司会:藤村直哉(大阪府立千里高等学校)

 東、西、南の各ブロックより活動報告を行った。

 東ブロックでは東京、神奈川の会員を中心に3ヵ月に1度ずつ定例会を行っている。定例会は授業研究が中心である。ここのところ参加者がやや固定されている。今後どのように活動を活発化させるかが課題である。東では高校教員の構成割合が50%を切った。

 西ブロックでは2~3ヵ月に1度ずつ授業研究を中心に定例会を行っている。あわせて『好きやねんハングルⅡ』作成に向け準備中である。今後、試行版をもう1度出し、再来年には出版する予定である。当初考えていた『Ⅱ』と『Ⅲ』は合わせ1冊とする方向である。現在23課まで作業が進んでいる。

 南ブロックでは定例会を持つことが難しい。12月2日に研修会を予定している。鹿児島ではJAKEHSのメンバー6-7名で「話してみよう韓国語」を運営。また、外国語多様化の指定を受けている。県教委主催の研修もあった。

各ブロックでのモイムのほか、県単位で会合を持っている鹿児島、広島、鳥取、兵庫、大阪、神奈川等の動きも注目することができる。地域単位での動きを充実させていくことも各ブロックでの活動を活発化させる鍵である。

市民講座と高校の授業ではそもそも受講者のモチベーションが異なり、授業形態も違うことから、それぞれの状況に合わせ従来の定例会のほか「高校部会」、「市民講座部会」のようなものを開設してはどうかという意見も出た。

来年の全国研修については、西ブロックで担当することになった。

 全国研修という場のほか、メーリングリストやホームページ掲示板等の情報手段の積極的活用に関する意見も出た。

横断幕「第5回高等学校韓国語教育セミナー」「高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク福島研修」は太田剛氏(四国大学文学部書道文化学科准教授)に作成していただきました。ありがとうございました。

(2007年 11月3日(土)13:00~17:30 4日(日)9:00~12:30:会場 コラッセふくしま 多目的ホールA)

企画運営 JAKEHS(高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク)、 主催 駐日大韓民国大使館韓国文化院 JAKEHS(高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク)

後援 福島県教育委員会 (財)福島県国際交流協会 (財)国際文化フォーラム、
協力 NPO法人ふくかんねっと

参加者 45名(高等学校教員26名 大学教員1名 市民講座教員ほか18名)

日程 11月3日(土) 第5回高等学校韓国語教育セミナー
 13:30~14:45 セッション1 発題「コミュニケーション能力指標に触れて授業がどう変わったか」
  白頭学院建国高 康龍子
 15:00~16:15 セッション2 発題「捨てる紙あれば 拾う神あり 定時制のハングル」
  大阪府立佐野工業高・佐野工科高定時制 左美和子
 16:30~17:30 セッション3 報告「福島における韓国語教育とふくかんねっとの活動」
  福島県教育委員会教育長 野地陽一・NPO法人ふくかんねっと理事長 鄭玄実

日程 11月4日(日)高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク福島研修
  9:00~10:00 セッション4 発題「文字もコミュニケーションの中で使いながら」
  立教新座高等学校/外語ビジネス専門学校/東京外国語大学ほか 長渡陽一
 10:00~11:15 セッション5 総合討論 授業報告
  終了後行事
 13:00~14:30 ふくかんハッピー民話: 内池和子(日本民話の会)解説 鄭玄実


2006年

  • 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク広島研修会2006
詳しくはこちら
JAKEHS研修2006広島 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク広島研修会2006
日 時  2006年11月19日(日) 9:00~17:00
会 場  広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟4階ギャラリーA・B 参加者 50名(うち、高等学校教員38名、大学教員2名、市民講座教員等10名)
主 催  高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク(JAKEHS)
後 援  駐日大韓民国大使館 韓国文化院、(財)国際文化フォーラム、(財)ひろしま国際センター、(財)広島平和文化センター、広島県日韓親善協会

9:30~10:30 「コミュニケーション指標に基づく授業づくり」のまとめ
10:40~12:10 「DVD試作教材を使った模擬授業~好きやねんハングル」
          大阪市立生野工業高等学校 ほか
12:20~12:50 各ブロック報告・地域報告、世話人会よりの提案
12:50~13:00 閉会行事 連絡

◆「コミュニケーション指標に基づく授業づくり」まとめ 任喜久子、秋賢淑、長渡陽一、増島香代、山下誠 前日のワークショップは、「生徒にどのようなコミュニケーションをさせるか」ということから指標を設定しておこなった。その中で、文法事項との関連について、また、文化的なことがらについてもどのように導入していったらいいのか等、疑問点が出されていた。そこで、プロジェクトチームの発表者から次のような授業案が提示された。 こんな時生徒は何を表現できるか、何を表現させたいか、ということから指標づくりをする。4月段階においてはまず自己紹介(学校名、学年、部活動、好きな科目など)を言えることを目標とする。12月、1月は冬休みや正月の計画やしたことを発表できるようにする。

文字や数字の習得はコミュニケーションの目標ではない。日記を書くことはコミュニケーションの目標となりうるが、入門者の段階で最低必要なことは何かを考える。

【おもな議論】
 ・文法の軸も同時に考えていかなければ壁にぶつかるのでは?
 ・文法項目の指標を作る予定はあるか?
  →まず何を表現したいかということから、必要な文法事項を教えるというのがプロジェクトチームからの提案である。
   →個々の教師が現場の状況を考えながら取捨選択すればいいと思う。タスクをどう組むかも将来的に考えていけたらいいと思う。
 ・レベル1では決まり文句、レベル2では文法事項、というかたちでできたらいいのではないか?
 ・授業中にコミュニケーションをどんどん取り入れ、決まり文句的なやり取りをしている。
  ・数詞を順番通りに教えるのではなく、例えば、何時に起きる?というように、関心のある時間から覚えさせることは可能である。

◆「DVD試作教材を使った模擬授業~好きやねんハングル」 任喜久子: 個々ばらばらに教えてきたが、2001年度から「好きハン」を作成し始めた。「好きハン」は文字と発音に力を入れて作った。後半部分では身近なことがらを取り上げたが、文法はそれほど重視しておらず、フレーズで教えるような形式になっている。「好きハンⅡ」は、2007年4月に試作版を出す予定。

康龍子: オリジナルDVD教材を作りたいと思い、カンヨンヂャ、イムスヂョン、今井智美、ヤンチョナヂャで集まって作っている。シナリオ作りが大変。今井さんがシナリオを作り韓国へ依頼した。生徒が考えられるような教材を作ろうといろいろ悩んだ。試作版なのでいろいろ意見を出してほしい。

今井智美: ソウルのチャンドン高校でDVDを作ってもらった。まだできたてなので構成はできていない。(今井さんが「DVD教材を使った模擬授業」をおこなった後、質問、意見交換)

・DVDの作成は非ネイティブの人にとってありがたい。 字幕が活字体でないのがいい。 
 せっかくの映像教材なので、いろいろな場所で録画してほしかった。
 正確な発音、正確でない発音等、いろいろな発音が出てくるといいのでは?   
 かけあいのできる内容がよかったのでは? プリントの字は明朝体に統一してほしい。
 ?보아입니다を보아と입니다にわけて発音練習すると、イントネーションが正確でなくなる。
・私も使いたい。視覚で勉強するのはいい。  
 工業高校の生徒に、機械科、電気科等を言わせるのはいい。生徒は自分が言いたいことを覚えるので。
・新たな試みはいいが、CDとDVDの差は?DVDのねらいは?
・教員がネイティブならDVDは必要ないが、特にしんどい学校ではDVDが有効であると思う。
・字幕はいろいろな字体の方がいい。  
 早い速度の普通の会話を録画したもの、自然なシチュエーションのものがあってもいいのではないか?

◆各ブロック報告・地域報告、世話人会よりの提案
 ・世話人会より、メーリングリスト一本化について提案があった。全員一致で賛成し、一本化することになった。
 ・各ブロックより地域活動の報告がなされた。
 ・来年度も引き続き全国研修会を実施することで一致した。開催地については、南ブロックの代表から「順番的には南が担当する番ではあるが、なかなか難しい」旨説明があり、
 引き続き検討事項となった。

  前日行事 11月17日(金) 13:00     広島朝鮮初中高級学校集合
                  13:10~13:30 広島朝鮮初中高級学校の説明
                  13:30~14:30 広島朝鮮初中高級学校の授業参観
                  14:30~15:30 広島国際学院高等学校2年生「ハングル」授業見学 担当:廉和善さん
                            (民族学校教員による発音指導、民族学校生徒とのディスカッション) 1
                  5:30~16:30 広島朝鮮初中高級学校教員との交流会 終了後行事 

         11月19日(日) 14:00~15:00 「韓国人原爆犠牲者慰霊碑移転の経緯につぃて」豊永恵三郎さん
                  15:00~16:00 韓国人原爆犠牲者慰霊碑見学
                  16:00~17:00 広島平和記念資料館見学

(2006年11月19日(日)9:00~17:00広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟4階ギャラリーA・B)
 主催 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク(JAKEHS)、
 後援 駐日大韓民国大使館韓国文化院 (財)国際文化フォーラム (財)ひろしま国際センター (財)広島平和文化センター、広島県日韓親善協会
 参加者 50名(うち、高等学校教員38名 大学教員2名 市民講座教員等10名)
 日程
  9:30-10:30 「コミュニケーション指標に基づく授業づくり」のまとめ
  10:40-12:10 「DVD試作教材を使った模擬授業~好きやねんハングル」:
         大阪市立生野工業高等学校 ほか
  12:20-12:50 各ブロック報告・地域報告、世話人会よりの提案
  12:50-13:00 閉会行事 連絡
 ・韓国語教師研修会
    期間:2006年8月14日(月)~18日(金)
    場所:東京・TJF会議室(新宿第一生命ビル9階会議室)
    主催:駐日韓国文化院
    後援:TJF
    参加者:62名
 ・第3回大学等韓国語教師研修会
  期間:2006年8月8日(火)~13日(日)
   場所:キャンパスプラザ京都
   主催:韓国国際交流財団、TJF
   参加者:67名


2005年

  • JAKEHS神奈川研修会
  • 鹿児島モイム(2005年10月16日(日)12:00-16:45:開陽高校、参加者 9人(鹿児島県+宮崎県))
記録はこちら
鹿児島モイム(2005年10月16日 参加者 9人)

10月16日(日)の12時から16時45分まで開陽高校で本年度第2回目の鹿児島モイムを開催しましたので報告いたします。

今まで鹿児島モイムは鹿児島のメンバーで開催して来ましたが今回は宮崎・熊本の会員にもよびかけました。熊本の会員は今週から韓国への修学旅行があり、忙しく参加できませんでしたが、宮崎・鹿児島の会員全員があつまり、お互いに初めて顔を合わせる人もいて、熱気ある研修会になりました。合計9名の参加がありました。

高校・大学・市民講座などで教えている立場で研修会をしていますが、授業者の数を考えると高校のほうが割りと人数が適切な数で、大学の授業のほうが大変かなという感じがしました。大学で大人数を対象に教えている方々は、それぞれの工夫をされているだろうと想像します。

また、宮崎からの参加者から、通訳をするときはいつも自分たちに頼んでくるがもっと韓国語を学んだ日本の人たちが多く出てきて、どんどんその人たちに活躍する場を提供してほしいという意見が出されました。

私も、以前から感じているのですが、鹿児島でも通訳を頼まれていくと、ほとんどが韓国の人で、日本人が担当することが少ないと思っています。

今後、私たちの韓国朝鮮語教育が実を結び、私たちの教えた人たちから通訳する人たちがうまれ、また、この人たちが活躍する場ができるよう努力する必要があると感じました。
  • 長崎モイム(2005年7月17日(日)13:30-17:00:諫早韓国語教室(長崎県諫早市)、参加者 6人) 
記録はこちら
JAKEHS長崎モイム


   【日時】2005年7月17日(日)13:30-17:00 
   【場所】諫早韓国語教室(長崎県諫早市)
   【参加者】6名
   
- 1 自己紹介および授業に関する情報の交換
-- KM/慶尚南道・巨済市出身。2003年に来日。2004年11月から長崎明誠高で教えている。学習者数は「ハングルI」が34人、「ハングルII」が6人。時間数はそれぞ れ週2時間(連続)。使用教科書は「よくわかる韓国語」(白帝社)。生徒には、優しく親切に接するようにしている。「ハングルII」の生徒から「韓国語で授業してください」と言 われ、それ以降、「ハングルII」では、なるべく韓国語で説明するようにしている。テレビのある物理室に移動して、映画を見せることもある。

-- KK/ソウル市出身。1997年に来日。公民館などで韓国語を教え始めて3年になる。佐賀商業高で教え始めたのは今年4月から。成人は、だいたい半年で韓国語を読めるようになるが、高校生に、成人と同じペースで教えるのは難しいと感じている。教科書は「好きやねんハングル」(白帝社)。生徒数は「ハングルII?」が5人、「ハングルI?」が9人。時間数はそれぞれ週3時間。来年は、たくさんの生徒が選択してくれるようにアピールするつもり。一生懸命、情熱的に教えている。

-- KO/県立対馬高校の国際文化交流コースで2002年から教えている。このコースは、韓国語を専門的に学ぶコース。1年生は「韓国語」週4時間、「文化」週1時間、2年生は「韓国語」週5時間、「歴史」週2時間、3 年生は「韓国語」週4時間、「韓国語会話」週3時間、「時事教養」週2時間、それぞれ学んでいる。生徒数は、各学年20人程度。使用教科書は「基礎から学ぶ韓国語講座」(国書刊行会)と「カナタKOREAN」(カナダ外国語学院)。今の3年生が1期生。韓国の4つの大学から推薦枠をもらっており、そこに進学しようとしている生徒もいれば、日本国内の大学に進もうとしている生徒もいる。
(卒業に必要な)「韓国語」の単位は現在20単位だが、来年からは25単位に増える。3年生の「時事教養」で使う教材の確保に苦心している。

-- IM/もともと社会科を教えていた。4年前から開陽高校で韓国語を教えている。韓国語の学習は、15年前、35歳の時に始めた。天理大学で免許を取得した。授業ではとにかく、韓国語の音をたくさん聞かせている。授業への参加者は、「ハングル初級」が12-14人、「ハングル中級」が3人、「ハングル上級」が3人。「ハングル上級」 は別の先生が担当している。時間数はそれぞれ90分×週2回。韓国語を知ると同時に、日韓が抱えている問題を解決していくことも大事。韓国語と付き合うということは、そういうことだと考えている。1人ではできなくても、JAKEHSの力でできることもある。

-- BA/1997年度から3年間、熊本県立菊池農業高で韓国語を教えた。
2001年4月に熊本近代文学館に転勤になり、今は高校の現場からは離れている。高校生は、興味を持ちさえすれば、とても勉強するようになる。菊池農業高の私の教え子でも、1年生の1年間だけ学校の授業で学び、あとは独学して韓国の大学に入った子もいる。

-- IK/2001年から2004年まで長崎明誠高で教えた。今年4月から個人事業でこの教室で教えている。4月以降の入学者数は30人。平均年齢は38.5歳。職業別は、会社員17人、主婦7人、自営業3人、公務員3人、学生(高校生)1人。使用教科書は「韓国語初級」(白帝社)。

- 2 討論「長崎モイムの意義を考える」
《討論の概要》
IK/鹿児島モイムの、これまでの経緯を聞きたい。

IM/授業を何とか良くしようと思えば、悩みは付き物。その悩みを解決したい…。 それが鹿児島モイムの出発点だった。鹿児島モイムを2003年度に3回、2004年度に1回、そして2005年度は今年5月に1回開いた。今年5月のモイムには、県内のJAKEHS会員6人全員が集まった。2003年度は、モイムの中で模擬授業をした。今年2月には、鹿児島モイムのメンバーが中心となって、第1回鹿児島県韓国語スピーチ大会を開いた(出場者数:スキット部門26人、朗読部門9人、スピーチ部門9人)。モイムによって、県内の韓国語教育関係者のつながりがしっかりしてきて、協力体制がとれるようになった。

IM(続き)/地方での活動について、JAKEHSを通して全国に発信すると、全国に元気を与えることになる。鳥取県や兵庫県でモイムが開かれたという情報に接し、私たちもまた、元気をもらっている。そういう意味で、地方での活動というのは、決して地方だけで終わるものではないと言える。モイムの運営には確かに情熱が必要だ。「休もうかな…」と思うときもある。参加者が 一緒になって運営していくことが大事。集まると何かが生まれる。

BA/1998年のJAKEHS発足に携わった。まず、全国で集まったのだが、その頃に比べれば今は、韓国語の授業の開設校が増えていることもあり、県単位で集まりやすい雰囲気ができていると感じる。「全国での集まり」の次のステップが「地方での集まり」だと思う。集まれば何らかの知恵も出てくる。以前、九州全体での研修会も開いたが、長く続かなかった。長崎モイムを定着させ、今後、福岡あたりの人にも呼びかけるようにすると面白いかもしれない。

IK/今回のモイムについては、長崎・佐賀両県の韓国語の授業の開設校(高校・大学)の中で、JAKEHS会員が不在の15校に案内を郵送し、うち3校から回答を得た。その中には、今回は参加できなかったが、非常に意識が高い人もいる。そういう人たちとも一緒になって、長崎でのモイムを定着させていければと思う。

KO/ソウル研修や東京・京都研修に参加した人が、モイムの中で研修の概要を報告するのもたいへん意義深いと思う。

《決定事項》 
(1)長崎モイムをこれからも開くことにする。
(2)次回のモイムでは、研修への参加者が報告を行う。

【モイム欠席者からのメッセージ】
RK (長崎大学 専任講師)
15日(金)から韓国に行くことになり、うかがうことができなくなりました。本当に残念ですが、次の機会にはぜひと思っておりますので、皆様にもよろしくお伝えください。

KJ(長崎県立清峰高 非常勤講師)
授業中、どうすれば学生たちの学習意欲を高めることができるかが課題だと感じている。

KK(長崎国際大学留学生課職員、長崎短期大学 非常勤講師)
日曜日の会合の際は皆さんに是非よろしくお伝え下さい。その次の集まりはいつごろを予定されているんですか?

YM (佐賀県立唐津商業高 非常勤講師)
すみません。行けなくなりました。韓国麗水市での国際青少年の行事に佐賀商業高の韓国舞踊同好会の生徒が招待されて行くことになって、今、猛練習中です。申し訳ないです。本当に行きたかったです。

  • 鹿児島モイム(2005年5月28日(土)13:30-16:44:開陽高校 視聴覚室、参加者 6人)
記録はこちら
鹿児島モイム (2005年5月28日(土)、参加者 6人)

5月28日(土)の13時30分から16時40分の間で開陽高校の視聴覚室で本年度第1回の鹿児島モイムを開催しました。第2回目のモイムは夏休み前に実施することを確認して、閉会しました。

現在、ネットワークの鹿児島の会員6人全員が参加できてよかったです。今年から鹿児島東に赴任してJAKEHSの会員になった今徳さんと全員、顔合わせができました。

参加者は6名でした。

- 1 会は最初、自己紹介・授業の概要などの紹介から始まりました。その要点は以下のようなことでした。
 -- IT: 授業を3つの部門に分けて(構造化して)実施している。
  文字学習・基本の挨拶文・数字学習の3つに分けて実施。毎時間、数字学習を少しずつ実施するのが効果がある。また、とっさのハングルを学習者は必死に見ている。
 -- MY: ゲーム感覚の授業(数字あそび、カード学習)ですると、生徒が断然元気が出てきて、活気のある授業ができている。ハングル上級の授業は初めてで、現在のところ手探りで必死に
   取り組んでいる。
 -- IS: 自分の専門は韓国語だが、英語をずっと教えてきていて韓国語の担当は今年から始めてである。久しぶりの授業で必死である。生徒は力の差が大きく、今度の6月にハングル検定で
   準2級を受験する生徒もいる。
 -- YT: 現在、韓国語の授業がなく、ああー、韓国語の授業をしたい・・
 -- IN: 大学での授業で受講生が少なくて、33名、多ければ71名の授業である。大学の教養科目としての授業なので、少人数を教えられないの残念である。生徒には韓国の最近の情報を伝
   えるよう努力しているし、また、身近な物を提示するととても喜ぶ。(韓国の唐辛子とか新聞広告とか)
 -- KU: 自分が担当しているクラスは結構、韓国語ができる生徒がきていてやりがいがある。また、女子短期大学も、生徒はまじめに取り組んでくれるので楽しい授業ができる。韓国や日本
  の新聞から韓国に関する記事を紹介する努力をしている。


- 2 鹿児島県韓国語スピーチ大会について
今年の2月に第1回鹿児島県韓国語スピーチ大会を実施したが、参加者たちがかなり練習してきて鹿児島県の韓国朝鮮語学習のレベルアップにつながった。来年度も是非実施したい。その概要などについては、次回(夏休み前を予定)に話し合う予定。

- 3 JAKEHSの全般的活動について確認しました。
韓国朝鮮語教員免許講習講座開設の働きかけ・ソウル研修・京都研修・東京研修・11月の全国研修会の件などです。


- 4 その他
山下さん作成のハングル検定用学習教材の案内とても活用できそうですよ。山下さん案内の順序に従って接触してみてください。

鹿児島の場合、高校・大学・市民講座などでの授業担当者同士のつながりがうまくいっていて、いろいろなことで協力体制が作れる環境にあるのが幸せなことだと感じています。

2004年

  • AKEHS対馬研修会
    (2004年10月17日(日)9:00-12:30:対馬市厳原町対馬市商工会議所(大会議室))
詳しくはこちら
JAKEHS研修対馬


*** 9:00~ 韓国朝鮮語を取りまく現状について
    神奈川県 長野県 兵庫県 鳥取県の取り組みについての報告

神奈川県
十数校で行われている。韓国語は新しいタイプの学校で増えていく可能性がある。国際・情報高校では中国語と併せて韓国語も開設する方向である。ハングルは国際理解の一環として入れていくケースが多い。週2時間、韓国人の講師、自由選択が多い。 他方専任教員の中で、意識的に韓国語を取り入れていこうという方向がある。地歴公民か、英語科の先生で入れていこうと頑張っている。どんどん若い方がでてくるであろうということで明るい方向が見える。

神奈川全体として何か立ち上げるという方向ではできていない。特に非常勤の先生が苦労してやってらっしゃる。神奈川独自のネットワークも必要ではないかと考えている。 従来数少ない高校で行っていたが今は10+15で25校の新校で、選択科目で韓国語をいれるという方向が自明になり、自然にカリキュラム表に入ってくるように見える。あまりがんばらなくてもカリキュラム表にはいる。 教える人がいなくて開講できない所も出てくる。専任教員の中でできるとうことになれば、広まるということになるのではないか。そのためにシラバスとかあるていどのガイドラインを示せば、そのような人にもやってもらえるようになるのではないか。

Q:カリキュラム表にのるけど開設できないというのはどのようなことか。
A:中国語を母語とする生徒が10人近くいるため、カリキュラム表い乗せたが、開講できるかどうか、講師がさがせなければ開設できないことがある。相模原・高校、講師が見つからず、
  できなかった。見つからない。意志を実体化かせるのは教員の意志である。

Q:韓国語が広まってきた理由は何か?
A:自然の流れが大きいように思われる。多様に科目をもうけ用という動き、総合高校の中で、免許状はいらなくて科目の開設ができる。年によって生徒も違う、一人でも開設しようという学校もある。毎年希望する学生の変動がある。

Q:カリキュラムに入れると実際開講できるか、
A: 神奈川の場合さしたる苦労もなくすっと入ることが多い、新タイプの学校で韓国語はすっと入る。 発言:鹿児島ではカリキュラム表に入れるのは大変難しい。

長野県
塩沢志學館高校をはじめ4校で韓国語の講座がある。大町北では昨年は土曜日だったが、現在は正規の時間に入っている。県内で合同で学習会を実施した。ハングル書道、講演、ゲーム、浜之上先生の講演。朝鮮初級中級学校の生徒も参加した。 上田染谷丘高校は、修学旅行で韓国に行くことになった。新聞記事に生徒の感想なども載っている。長野県は開拓段階である。その学校に韓国語に詳しい教員がいなければ開設できない。徐々にふえてきている。 唯一の総合高校、塩尻志學館高校が中心になっている。ある程度努力しないとカリキュラム表に乗らない現状である。松本蟻ヶ崎に西沢さんとあと1名いたが、2人ともいなくなったので、カリキュラム表から消えた模様。

長野でも改編で、国際教養のようなものが開設されるだろう。出張とかの扱いについては今回の学習会は出張ということになった。塩尻志學館で派遣申請がうけいれられれば可能である。今回の対馬研修は出張にはならなかった。 浜之上先生の費用は、塩尻志學館高校で出してくれた。生徒の反応としては、雰囲気がとてもよかった。この活動は定例化の方向である。でも、今我々の活動が公的には認定されない。どこかの校長名でできると出張として認められる。 発言: ・神奈川では、中国語部会ができそうだったが、不都合な面があってやめになった事がある。 ・長野の動きで、毎回信濃毎日に載せてもらっているのはすごいことだと思う。こまめな情報提供ができている。韓国朝鮮語を勉強している人が、編集長をしている。

兵庫県
兵庫では25校で行われている。少なく無い数字である。去年の10月から、年間5回会合をするようになった。ネットワークに参加していない教員がたくさんいる。同じ地域にあっても情報が無い、情報交換が必要ではないかということで呼びかけて集まりを持った。ネットワークに参加していない人たちも参加して情報交換する。ほんとうにつながるということは、独立して自前で動くことができるようになってこそつながることができる。ネットに集まっていない人たちにもつながっていく。 ネットワークで培った物を活用している。ネットワークの交流会でしてきたものの地元版である。4回ほど会合をもって非常勤のネーティブの方が非常に多い。ほとんどが韓国から来られた方である。学校文化の違い、韓国の生徒との違いが大きい、いきなり日本の学校文化が冷たい、孤立している、授業も丸投げになっている。 日本の学校の様子も伝えながらやっている。

公務になっていない、部会にする方がいいのか。生徒も参加するとか、マスコミに知ってもらうことも課題かと思われる。参加人数は常時10名程度である。ネットワークに入るかどうかというのは、微妙である。来年はどうかわからないがソウル大での研修に兵庫から7名参加した。それも成果かと思う。ネットワークであることの意味が大きい。 いま、ようやくモイムを定着かされようとしている。これから学校で教えているのだからこういうことも考えないといけないよというとで、今盛りたてていこうとする段階である。ただパートの延長という感じで、初めてモイムに来て、今は教育として学ぼうということになってきた。

兵庫は免許なしで授業しているのが半分以上である。「特別非常勤講師」で免許がいらないという方向と、免許がいるという方向と二通りある。ソウル大にいってから積極的にやろうという方向になっている人がいる。ソウル大から帰った人たちもいいきっかけになっている。 兵庫県の構造、これから、ネーティブのかた、日本人の教員がいるが、今後ネーティブの方が増えているのかなと思う。私たちが、その人たちにどう教えていくのか。お互いに刺激を与えられる関係になっていけばいいのかと思う。ネーティブの方は、学校のことはわからない。日本語もよくわからない状態で授業を任せる例もある。

鳥取県
鳥取県の事例報告。鳥取と対馬の関係、漂着民を対馬藩が迎えに来て連れて帰った事例がある。「とっとり韓国朝鮮語教育ネットワーク」を立ち上げた。まだ、公務にはなっていない。 鳥取における韓国語教育の現状 江原道への教員の派遣、今年は6年目、参加した先生が今はALTといっしょに授業をしている。32校中8校で韓国朝鮮語が実施、全国4名中2名の韓国人語学指導助手が鳥取県で勤務している。

2004年1月31日、2月1日に鳥取研修会が実施された。ネットワークづくりの必要性が確認された。その後、2004年5月に鳥取県教育委員会が韓国語教育協議会を作った。構成は、高校の韓国語教育に携わる各校の担当教員、ALTも含む。私立も含め情報交換をした。教育委員会の方に要望をして実現した。 情報交換の場でしかない。情報交換はできるようになったが、一緒に考えていく会ではなかった。そこで5月13日にネットワークの立ち上げ準備会を開く。8月8日に、第一回「とっとり韓国朝鮮語教育ネットワーク」を行った。9名の参加であった。こちらは、様々な人々に呼びかけておこなった。 大学、国際交流院、大学その他のにもよびかけた。実際には高校以外でも韓国語が行われている。活発になっているのに交流がないのはもったいない。韓国語を使って何かをする。県で招待して高校生を学校に派遣するとか、国際交流員と生徒との出会いを準備している。ホームページの作成を公務とすることも検討中。

(ALTの先生より)
・感想、県の教育委員会から声をかけられたのだけれど、物足りなかったので自ら集まりをしようということになった。模擬授業は勉強にもなり、2,3ヶ月に1回ぐらいできればいいということになるのではないか。勉強になってありがたい。
・ネーティブだけど、どうすればいいか分からないことが多い。自分が授業でやっていることを見て頂いてアドバイスをもらってよかった。次回はサムルノリをやってみることも考えてみたい。たくさんいるのでお互いに情報交換をしたい

*** 11:00~ JAKEHSの現状と今後の課題
○東ブロックから報告
・交流会は東京近郊(神奈川、千葉、東京、長野)で行っており、現在のメンバーは70名ぐらい、神奈川・長野のメンバーが中心となっている。
・北海道、東北地方はまだ開拓できていない。
・教材研究をしつつ課題をさがす方向でやっている。
・教材研究をすすめていき、共有できるものを形で残したい。
・『ハングル@ホームステイ』(\700 白帝社 100P前後)がそろそろできあがる。
  →修学旅行・ホームステイのための語彙集 月1回ぐらい2年かがりのプロジェクト 当初4000語選び出したが本にすると分厚くなるため1000語とした 全く韓国語を知らない学生やハングルを読めない学生向け ふりがなはカタカナを読めば韓国人にそれらしく聞こえるようにしている
・質問「収益はネットワークに入るのか??」

○西ブロックからの報告
・交流会のとき自己紹介、近況報告に1時間半ぐらいかけており、その中から課題が見つかったりもする。
・鳥取研修会以降3回交流会を開き、実践報告を行っているが、ここを今後もう少し強化したい。特に関西方面の開講校には困難校が多く、そのような場合の実践報告が求められている。
・『好きやねんハングル』のワークブック・指導書作成中。ワークブックは来春予定。
・スピーチ大会や京都研修
・課題 ①行政とのつながり=教育委員会に認知度を高める。
     ②教科研究会を立ち上げたらどうか?出張にも行きやすくなる?       しかし具体的なところで問題が多い  
    ③ホームページ作成→しないといけないと思いながら進んでいない現状

○南ブロックからの報告  
ブロック統合についての提案
・対馬にたくさん来ていただいて、ほっとしている。また今後がんばっていく人的な土台ができたように思う。
・南Bの交流会がなかなかできず、また各Bも偏った場所で交流会をもっている。  そのため、それぞれの地域(住んでるところや近郊)で足場をしっかり固めていく必要がある。
・活動の中心をブロックの交流会ではなく各地域ごとにおき、その次にブロックでまとまる方向にしたい。
・南Bと西Bを統合して、全国内2つのブロックで活動することを提案する。
・またMLも南Bと西Bを統合して、全国内2つにすることを提案する。
・イメージとしては大きく西でまとまる、東でまとまる感じ。

○意見交換
・地方の活性化はネットワークの今後の課題であるが、それとネットワークの統合が結びつかない。西Bについていったらいい、という感じでよけいに消極的にならないか?
・地方の活性化というのはかなり難しいことであるが、南Bの活性化はこの対馬をきっかけにできるのではないか?
・合併でも統合でもなく、小回りの利く地元に根ざした活動を活発に、全国をどうまとめるか、という提案である。
・1つになってもいいが活動しやすいように今までは3つだった。一気に1つにするのではなくまずはワンクッションおいて2つにする。
・統合するだけでは活発にならない。それぞれが意志をもって活動しなければならない。

・西BのアットホームなMLが南Bに流れて活性化するかもしれない。
・かつて中四国を西Bにしたときのように、変化や刺激をきっかけにする。
・MLがいい雰囲気になると思うので統合してほしい。
・活発でないところを大きな範囲にすると、よけいモイムに遠のくのではないか?MLのみ統合して情報・意見交換しては?
・実際のところ西B交流会と言いながら、地元の集まりになっていて、ブロックのモイムでなくなっている。

・西Bモイムのやり方も考えていかないといけない。地域ごとのモイムをやってブロックのモイムは減っていくのではないか。
・ブロックとしての役割をまだ十分やりきっていない。西Bも大阪・兵庫中心で京都、滋賀、和歌山から来てもらう努力をしないといけない。それぞれの地域でやっていけないのではないか?
・遠くなると交通費が大変。物理的距離が心理的距離にもなりうる。
・ネットワークなので中心をつくるのではなく、網をつくる。メンバー全員が集まるモイムをどこどこで、ではない。中心に集まって束ねなければならないのではない。
・ブロックという名があるけどブロックとして広がってないのではないか?

・西Bが阪神で集まってやるのもいい。そこから和歌山を巻き込めばいい。
・南Bがどこか一カ所に集まるのは時間もお金も大変。同じ西Bと言いながら、北九州や南九州でそれぞれモイムをやり、年に一回ぐらいどこかでバンと集まる。
・形は西Bだが実質は細分化ということ。地域のよりどころがいるのでは?
・合意できればいいが、時期尚早のようである。MLのみ西Bと南Bを統合する。 今後もMLで議論してブロック統合もありうる。
・ブロックのやり残したこと、つまりは目配りをする。範囲としてのブロックと考える。

  • テーマ JAKEHSの現状と今後の課題、
  • 主催 JAKEHS、後援 長崎県教育委員会 対馬市教育委員会 国際文化フォーラム

 日程
 9:00 韓国朝鮮語を取りまく現状について
 神奈川、長野、兵庫、鳥取の取り組みについての報告
 JAKEHSの現状と今後の課題
 東B(武井・遠藤)報告
 西B(左)報告
 南B(今給黎)報告およびブロック統合についての提案
 意見交換

  • JAKEHS鳥取研修(2004年1月31日、2月1日 鳥取県三朝町)

2003年 

  • 西日本ブロック交流会(2003年11月15日:桃谷高校)
  • 第3回JAKEHS全国研修会松本大会(10月25日(土)- 26日(日):松本市浅間温泉「みやま荘」大会議室)

 25日(土)午前は希望者のみ、長野朝鮮初中級学校の一般公開授業参観
 26日(日)午後は希望者のみ、松本市内の韓国朝鮮関連フィールドワーク
  参加費 無料 
  宿泊「みやま荘」1泊2食付 夕食交流会費込み10、000円
  (宿泊せずに夕食交流会までのみの参加の場合は5,500円、26日昼食代 手打ちそばに蔬菜がついて1,500円)
  旅費補助 往復交通費が25,000円を超える遠方の方のみに一部補助をします。
  (おおむね南日本、中国地方、東北地方、北海道が対象となります) 
 詳細な日程
  10月24日(金)希望者がいれば、午後に穂高町「金剛寺」などを案内します。
  (日本に数少ない太古宗の韓国朝鮮式寺院で、慶州仏国寺の鐘を模した梵鐘も見事です。)
  宿泊は、浅間温泉「みやま荘」4F洋室全部と2F和室1室を予約しています。
  10月25日(土)
   10:00-11:00 長野朝鮮初中級学校(松本IC近く)で一般公開授業が行われます
  (希望者は参観。小学1年から中学3年までの9クラスが公開されます。終了後舞踊の披露も)。
   会場:浅間温泉「みやま荘」大会議室
   12:00受付開始 受付と一緒に会計も行います。発表の印刷物がある場合は事前に印刷物を送付。
   13:00 開会 歓迎の挨拶 太田剛
    後援者挨拶 国際文化フォーラム 田所宏之常務理事
    駐日韓国大使館韓国文化院 柳珍桓院長
   13:20 基調提案「時代とネットワークの方向性」山下誠(10分)
   13:30 3ブロックからの報告(5分×3)と質疑応答
   14:00 休憩(15分)
   14:15 実践報告 司会 武井一・太田剛 
    東日本B 発表者 長渡陽一(東京都) (25分)
    西日本B 発表者 林章子(大阪府)(25分)
    南日本B 発表者 今給黎俊伸(鹿児島県)(25分)
   15:30 休憩(15分)
   15:45 討議(75分)
   17:00 連絡(10分) 
   17:10 終了        
   18:00 夕食交流会開始(同会場を和室宴会場に模様替えして)
  10月26日(日)
    9:00 連絡
    9:10 前日の続き討議 授業に関して音声指導以外の課題についても行ないます。(60分)
   10:10 休憩(15分)
   10:25 ネットワークの今後と課題(85分)
   11:50 閉会行事・連絡(10分)
   12:10 終了
   12:15 昼食
    ホテル近所のそばや(「かどや」からホテルに出前。 蔬菜つきで1,500円程度。 
   13:00 フィールドワーク開始 案内は松本市の絵本作家 近藤泉さん(2時間弱)
    針塚古墳…高句麗渡来民の積み石塚、里山辺地下工場跡…戦時中の強制労働のあと。
    横穴洞窟で足元危険。
   15:00 解散

  • 西日本ブロック交流会(2003年9月14日:大阪府立桃谷高校、参加者17名)
  • 東日本ブロック交流会(2003年9月14日:国際文化フォーラム、参加者22名)
  • 西日本ブロック交流会(2003年7月19日:大阪府立桃谷高校、参加者24名)
  • 南日本ブロック交流会(鹿児島)(2003年7月12日:鹿児島県立鹿児島東高校、参加者 10名)
  • 東日本ブロック交流会(2003年6月15日、星陵会館:参加者20名)
  • 南日本ブロック交流会(鹿児島)(2003年5月17日:鹿児島県立鹿児島東高校、参加者 15名)
  • 西日本ブロック交流会(2003年5月11日:大阪府立桃谷高校、参加者18名)
  • 東日本ブロック交流会(2003年4月19日:東神奈川地区センター、参加者24名(初参加13名))
  • 西日本ブロック交流会(2003年3月1日-2日:岡山県備讃瀬戸リゾートクラブ、参加者17名) 
  • 南日本ブロック交流会(2003年2月15日:熊本県立菊池農業高校)
  • 東日本ブロック交流会(2003年2月2日:東京韓国YMCA、参加者20名)
JAKEHSメールマガジン「ムルキョル」3,4号
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  高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク メールマガジン「ムルキョル」
 
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このメールマガジンは、高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク(JAKEHS)が会員
を対象に発行しています。会員の授業記録や質問したいことなどを、JAKEHSの各
ブロックが運営するメーリングリストに投稿願います。それらをもとにホームページ
と連携した編集をめざしています。不定期に刊行しています。
 
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 【ブロック交流会の記録:2003年2月-7月】
 全国研修会(10月25-26日、松本)を前に、今年開催されたブロックごとの
 交流会の記録を整理し、2回に分けて送付します。
 
 [1] 東日本ブロック交流会: 2003年2月2日
 [2] 西日本ブロック交流会: 2003年3月1-2日
 [3] 東日本ブロック交流会: 2003年4月19日
 [4] 西日本ブロック交流会: 2003年5月11日
 [5] 南日本ブロック、鹿児島でモイム: 2003年5月17日、7月12日
 
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  [1] 東日本ブロック交流会: 2003年2月2日    
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 ○2003年2月2日 ○於東京韓国YMCA ○参加者20名 
 
【内容】
1. 自己紹介(身世打鈴)・・・初参加者8名、そのほか久しぶりの人も多かった。
 
2. 討議事項(14時45分より)
  2-1 来年度の全国研修会とその方向性
   ・時期 11月14,5日(第1案)、10月25,6日(第2案)
   ・場所 長野県
   ・なるべく手弁当に近い形で出来るように、1年かけて大会のあり方を
    検討していく。
  
  2-2 新ノジマ(高校生の韓国朝鮮語合宿)について
   ・2004年3月に東日本ブロックとして再会する方向で動く
   ・韓国学園の生徒だけでなく、朝鮮高校の生徒も対象。自由参加。
    (両者とも韓国朝鮮語の使用者であり、しかも朝鮮高校の場合は
     日本語母語話者であるため、日本の生徒の苦労もわかる。韓国、
     北朝鮮だけでなく、日本の中の「となり」をお互い意識できる)
   ・東京近郊の生徒を対象。
   ・企画内容はこれまでのノジマ参加者OBに行わせる。
   (他の地域でも同様の企画ができるとよい)
 
3. 報告事項
  3-1 会話集について
   ・韓国語が全く初めての高校生が主に修学旅行で使える一言会話集、
    あるいはハンドブックを作成。
   ・「振興院」が行えるものとして、それまでにドラフトをつくる。
  3-2 授業事例集について
   ・作業の本格化。
  3-3 「韓国語を学んで韓国へ行こう」について
   ・現在プログラムが出来るように韓国大使館を通じて検討中
   ・若干の費用負担を参加者にお願いする可能性もある。
  3-4 ソウル大学、韓国語教師研修について
   ・先方の3月中には参加者を確定させたい。
      (双方に実施に向けての準備期間が必要なため) 
  3-5 安山女子情報商業高校のホームステイ受け入れについての報告
  3-6 ホームページの進展状況について
   ・新しいURLを取得、近々そちらに移行する。
 
4. 懇親会 17時から21時(引き続き韓国YMCAにて) 10人以上参加
   田附さん(韓国YMCA)のチャンゴの演奏などのアトラクションもあり、
   サンモを借りて参加者が回してみたりする場面もあった。 
 
 
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  [2] 西日本ブロック交流会: 2003年3月1日、2日          左美和子
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 ○2002年3月1日-2日 ○岡山県備讃瀬戸リゾートクラブ ○参加者17名 
 
【報告】
安山女子情報高等学校の生徒20名のホームステイ受け入れ(1月11日-15日)
 
【近況報告】
中国地方の教員の状況と大阪・兵庫の教員の状況を情報交換した。
  
岡山県: 
 山陽高校*(私立)と県立鴨方高校(総合学科)で開設している。
 岡山市立扇町商業:総合高校になり、2004年度から開設。
鳥取県: 
  国際交流事業に力を入れており、国際交流員10名が授業も担当。
  国際交流員が小学校などで臨時的に教えている例もある。
  鳥取県立青谷*、開設4年目。2・3年で最大6単位履修。倉吉産業2・3年各2単位。
広島県: 
  民族学校出身の教師・留学生多い。人権問題、修学旅行のために韓国朝鮮語
  の授業を開講。韓国の高校との姉妹提携が増加。サッカー・ホッケー・剣道等で、
  韓国の高校と試合。
その他: 
   *2年生から国際文化コースで韓国朝鮮語か中国語を選択。[大阪府立阪南]
   *今年度受講者は7名。総合学科が増え、韓国語科も増加。[山下誠(神奈川)]
   *浜田市私立と県立高校、系列の大学で受講生が急増。[鄭養淑(島根)]
  
【ビデオ・DVD】
・阪南の任喜久子さんと金チヒョンさんのティームティーチング(大阪府教委編集)
・鳥取県国際交流協会主催のスピーチコンテスト
 
【課題】
・大阪府と広島県の教育委員会は韓国で取得した教員資格を一部認定しているが、
他県はできない。教員免許取得を望む者がいるので、大学講座の継続を望む。
・ ネットワークとしての立場を明らかにしていく。財政的にも自立していく方向で考え
る。
ブロック交流会の拡大版(ミニ全国大会)を開催、参加しやすい方策を検討する。
 
【今後の予定】
・2004年1月17-18日または24-25日、鳥取で開催することを検討中。
・「ハングル」検定試験、韓服の着付け、高麗茶道の実技研修の案も検討。
・年2回ぐらい、大阪以外で開催したい。
 
 
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  [3] 東日本ブロック交流会: 2003年4月19日     
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 ○2003年4月19日 ○於東神奈川地区センター ○参加者24名(初参加13名) 
 
【内容】
1. ネットワーク紹介と挨拶(省略)
 
2. 神奈川県高等学校における韓国朝鮮語教育の概況について(山下誠)
  「県立高校前期再編計画」によって12校中6校が、既に開講および開講
  予定。教員の個人的努力に負うところが多いが、講師のあてもないまま
  開講予定のところもある。
(県教委が定めた「県立高校における社会人聴講生募集」により、今年度は
神奈川総合、横浜翠嵐定時制、川崎南で社会人向に韓国朝鮮語授業を開放)
  
3. 高等学校韓国朝鮮語ネットワーク全国大会について(太田剛)
    10月25日(土)、26日(日)長野県松本市浅間温泉
    日程の調整がうまくいけば、前日公開授業も実施したい
    26日午後に巡検を行う予定(候補地 松本山辺の地下壕など)
 
4. ソウル大学韓国語教師研修会(武井一)
 
5. 会話集(高校生の交流語彙集)(長渡陽一)
 
6. 韓国振興院 「韓国へ行こう」について(武井一)
 
7. 「ノジマ」…日韓朝高校生の交流事業について(武井一)
  東日本独自の事業として検討中。朝鮮高校や韓国学園の生徒との交流を
  考えている。東京朝鮮高校の先生にはすでに話をして、前向きの返事が
  来ている。神奈川朝鮮高校の先生にも呼びかけたい。
 
 
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  [4] 西日本ブロック交流会: 2003年5月11日     梁千賀子
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 ○2002年5月11日 ○於大阪府立桃谷高校 ○参加者18名 
 
【内容】
1. 実践報告:広島・李菊枝「パッチムの教え方について」
 卵パックを使って文字を組み合わせる。子音・母音のカードから書かせても
おもしろい。書き方も細かく留意させる。
 7つの発音があること、ローマ字のやり方であること、のどを締め付けて発音、
息をもらすな、歯茎の模型を使う、ラーメンのふくろとかも教材にする。袋を読め
たら中身をあげる。発音の変化…発音の仕方をまとめたもの(早見表)をあげる。
1時間で、子音 3つくらい
 主人公に会うのが楽しみ。買い物ごっこもやりたくてがんばってる。男子校の
方は、週1回50分だから大変。パッチムの練習は2時間から3時間かかる。
 
2. 研修:歌を使った実践 李貞栄
 桃谷では学期に1曲づつ。ドラマの紹介ちょっとだけ見せたら、あとを見たく
なる。キョウルヨンガ…字幕なしのを見せてる。単語・意味をプリント。チャゲ
あすの歌は生徒が知ってるからのりやすい。ドラマの写真入りのプリントを
配る。単語をプリント。サビの部分を繰り返し歌わせる。コヨーテのピモンなど、
生徒が興味を持つような曲を選ぶ。毎回10分、初級はカタカナで読ませる。
ボアの曲は興味を持つ。
 
3.「好きハン」の現況・計画
 正式な出版、今年の12月日韓交流基金から60万ほど(?)補助が出る
ので、それを元手に出版。好きハン2号にむけて考案中。CDの吹き込みで、
一部抜けているところがある。CDのリピートする間がない。今年度の新メン
バー:イムヒグジャ、ユーヨンスン、富田、ミファジャ、長谷川、イムヒジン。
 
4.韓国国際教育振興院のプログラム「韓国語を学んで韓国へ行こう」
 8月4日?8日、参加費用:25000円程度、規模は昨年並みの約32人
(各ブロック10人程度。引率は、東から2名・西から2名)。西からは、梁
千賀子・康龍子)が参加
 
5.東京・大阪の韓国文化院主催「話してみよう韓国語」
A:27組で本選7組というのは少ない。スキットが長い。
    1校に1組出たら、みんなが、見学にくると思う。
B:簡単な暗唱大会とかがあれば、出場しやすい。
C:文化院責任者を知っている。東京の言いなりになっていたので不満がある。
高校生だけのコンテストにしてほしい。ポスターとかも配ってほしい。
 
6.ハングル学会主催教師研修プログラム(6月30日-7月12日、ソウルにて)
にネットワークから3名が参加。*時期が悪く参加しにくいとの意見あり。
 
7. 在日の教員の問題
主任以上になれない。指導助言をうけないといけない位置付けになっている。
大阪は在日の教員が20名ほどいる。公務運営に参画している位置になった
のに、教育委員会の指導で格下げになった。(佐野工業定時制)
 
 
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  [5] 南日本ブロック、鹿児島でモイム: 2003年5月17日、7月12日
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 ○2003年5月17日 ○鹿児島県立鹿児島東高校 ○参加者 15名 
 ○2003年7月12日 ○鹿児島県立鹿児島東高校 ○参加者 10名 
 
鹿児島県内の大学・高校・小学校・市民講座等で韓国朝鮮語等を教えている先生、
韓国の国際交流員、韓国朝鮮語学習者が、5月17日(土)に第1回鹿児島モイム
を開催しました。授業方法や韓国朝鮮語教育の悩み・要望、学習者の立場からの
提案も多く出され、非常に活気のある集まりになりました。
 
「語学中心に教えるか、文化中心に教えるか」「県内で韓国朝鮮語弁論大会など
みんなで取り組めるような企画をしたらどうか」「お互い、気軽に授業を公開するよう
なことができればいい」「県内に入門・初級・中級・上級と段階的に学べるシステム
がない」などの問題提起がなされました。
 
鹿児島で韓国朝鮮語の朗読あるいはスピーチ大会ができないか検討し、南日本
新聞社等に働きかけることにした。
 
 
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編集発行: 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク (JAKEHS)
   Japan Association for Korean-language Education at High Schools 
 
東日本ブロック(北海道、東北、関東甲信越)
 太田剛、武井一 
西日本ブロック(北陸、東海、近畿、中国、四国)
 梁千賀子、左美和子 
南日本ブロック(九州、沖縄)
 今給黎俊伸、池上和芳 
 
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 【ブロック交流会の記録:2003年6月-9月】
 
 全国研修会(10月25-26日、松本)を前に、今年開催されたブロックごとの
 交流会の記録を整理し、2回に分けて送付します。
 
 [1] 東日本ブロック交流会: 2003年6月15日
 [2] 西日本ブロック交流会: 2003年7月19日
 [3] 西日本ブロック交流会: 2003年9月14日
 [4] 東日本ブロック交流会: 2003年9月14日
 
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  [1] 東日本ブロック交流会: 2003年6月15日      太田 剛  
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 ○2003年6月15日 ○於星陵会館 ○参加者20名
 
【実践報告】
1. 尹貞源
  ・生徒同士が名前を覚えるように名札作る。
  ・会話練習(好きハン)の時は集中する。発音はきれい。
  ・説明をしている時の私語、授業中の携帯メールが問題
   (各学校での対応の方法が異なる)。
  ・やむをえず選択した生徒が少数いて熱心ではない。
  ・授業はなるべく韓国語で進める。ジェスチュアを交える。韓国語で体操。
 
2. 孫永善(1こま90分。1学期12回完結)
  ・2年連続同じ授業をとる生徒がいたので気合を入れて授業している。
  ・ハングルで名札を作らせる。
  ・本ばかり見ていると退屈する。教師の方に顔を向けさせる。
  ・ビンゴのシート(36)、文字カルタなどを使う。
  ・すぐ使えそうな単語は丸暗記
  ・「わー通じた、ハングンマル」の単語を使っているが、便利である。
  ・「アリラン」の歌を一番おもしろがっていた。
*子音の導入方法。パッチムの説明。プライバシー意識の相違について議論あり。 [#ife7f620]
 
3. 山下誠
  ・生徒が自ら発見するような場面を設定する、「参加型授業」が大事。
  ・教師や友達の名前をハングルで書き、読み方の法則に気付かせる。
  ・成績ポイント制でやる気を誘導する場合もある。
  ・動詞や形容詞の活用については今後の課題。
 
4. 遠藤正承
  ・口に出しながらやっていく。小テストも行なう。
  ・濃音の指導・・・「っていうか」「ちわっす」
  ・発音を「カナ」で書いてくれと言われるがどうするか?
*カナで書くことについて:「書かない」「聞こえたように書かせる」「書く」
「ノート厳禁で耳で聞き取らせる」「生徒の学力によって違う」「各自が
自分の記憶回路がある。カタカナで覚える方法必ずしも悪くない」等の
意見が出る。
 
 
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  [2] 西日本ブロック交流会: 2003年7月19日     梁千賀子
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 ○2003年7月19日 ○於大阪府立桃谷高校 ○参加者24名 
 南日本Bから今給黎さん、東日本Bから武井さんが参加
 
【実践報告】
1.歌を使った授業(イジョンヨン)
     枚方津田・・・文化祭で「ちゃげあす」の歌 を歌う。
     みんなが知っている曲 生徒は日本のカバー曲だと喜ぶ。
     サザンの「いとしのエリー」→「エリーマイラブ」(韓国のキムチャンウン)
     ボアの「バレンテイ」も人気。
     50分の授業のなかで10分、つぎから5分程度。1学期に1曲くらい。
2.「好きやねんハングル」を使った授業(金京子さん)
     此花総合  総合選択3年生 今年度5名 (いつもは10名ほど)
     週2コマ (2時間続けて) 
     教材: フラッシュカード、単語カード、練習問題のプリント
     授業展開 1・本文を授業者がまず読む
*「すきハン」の「練習問題」余裕がない。
*本文を読ませることについて…拾い読みの段階。相当なれてないと無理。
 単語を覚えて知っている単語が入っていると、だんだんと読めるようになる。
*「ついて読ませる」を20回くらいやらせると覚える。カタカナを書くのは必要。 [#adf8fd1b]
*文字を読んで書けて生徒も先生も安心してしまう。
*とにかく覚えさせる。音をいっぱい聞かないと定着しない。
*「発音して書いて覚える」が基本。
 
【内容】
1.各ブロックから実践報告   
授業実践について共通のテーマ(発音指導とか、歌を使った授業など)で報告、
討議:生徒をいかにひきつけるか?「覚えることの喜び」が続かない生徒が多い。
生徒が主体的に学ぶ授業の工夫
 
2.討議事項:「ネットワークの現状と課題」
・ 共通の課題を山下誠さんから出してもらい、じっくり検討する。
・財政的支援などについて・・・遠隔地の人に対する補助をどうするか?
 各地域で拡大ブロック大会の形にすることも検討していく。
     
3.連絡事項
・国際教育振興院語学研修プログラムについて
  7月26日(土)説明会 桃谷高校 14時?
・ ソウル大学韓国語教師研修プログラムについて(船越)
  8月4日?16日
・ 韓国語と朝鮮語の免許の件(方政雄)
  免許のコード表2種類ある。関西圏ではイスパニア語とスペイン語が
  別になっている。韓国語として科目コードができたのは最近か?
 
 
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  [3] 東日本ブロック交流会: 2003年9月14日     太田 剛   
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 ○2003年9月14日 ○於国際文化フォーラム ○参加者22名
 
1. ネットワークについて説明(省略)
2. 自己紹介(省略)
3. 課題提起
山下:課題が多く出てきた。大学も市民講座も関連がある。教育課程に導入
   する段階は現場にいる先生が頑張らないと入らない。地域や教員の特性。
   教育課程に入っても実際に授業をやるかわからない。意義付けを感じない
   方が普通。担当者が見つからなければやらない。次に生徒集め。
   (学習動機)がカギ、次に教科書。学力がばらばら。最近、教授法に話題
   が上るようになった。聞く話すの部分と読む書くのつながり。変な韓国語が
   入っても仕方がない。成果で勝負したい。
     教育課程→開講→授業→成果→担当者→教科書・教授法
 
■どうして韓国語を教えるのか?(理由)意義付けについての議論
Z:生徒に自信をつける。アンニョンハセヨだけでも誇らしげに言う。他に自信
  のない生徒が自信を持てる。読み書き、話せるが成果。
M:外国語教育の可能性を示す。英語はもう伸びないと考えている生徒がいる。
H:ドイツ語やフランス語は使う機会が少ないが、韓国語は使う機会が多い。
P:なぜ、教育委員会が「韓国語は要らない」というような例があるのか?
T:指導要領に位置付けがないから。
G:生徒の利益にならないから。しかし学んで世界が広がることがあるよという
  のがわかればいい。
N:違う世界につながる。一定のレベルまで達する義務がないところがいい。
T:夏休みにハングルの看板を写真にとってくる宿題を出したところ、思いの外、
  多かったという感想だった。
U:大学は選択必修。外国語を相対化できる。英語はひとつのタイプ。日本語
  を考え直す。
O:日本には中国と西欧の文化圧力が大きすぎる。第3の目を開かれる。
Y:全国研修会での議論の対象になるように整理する。
 
4. 全国研修会役割分担
受付: 金戊京、尹貞源、権栄淑
会計: 金美淑、長渡(ネットワーク中心)、
記録: 阪堂、小栗
実践報告: 長渡
   文法的な部分、2単位1年間の授業でかかってくるもの、
   書いた通り発音しない部分。連音化、鼻音化、激音化、
 
5. 遠藤先生の授業報告とQ&A
 
夏休み明けには、(生徒は)だいぶ忘れている。パッチムの概念がない。
「なんでこんな文字を使うんだ?」『好きやねんハングル』の発音編の最後まで
いった。いくつかの復習をしながら、連音化の前からテキストにそっていったら
苦戦した。
 
2ヶ月半授業がなかった。やはり字を覚えてくれないとどうしようもない。文字の
呼び方である「ヒウン」「ニウン」などの名前は教えていない。音に対して、生徒
は鋭い。1から10まで(イル・イ・サム・サ・、ハナ・ドゥル・セー……)覚えさせて
から理屈は後でつける。ハングルを覚えさせてから、生活言語を覚える方向で。
数字を覚えるとパッチムも激音も出てくる。
   
M: キウッ、ニウンなどの言い方は教えるのか?
U: 教えている。「リウル語幹」という言葉が出てくるから。
Y: 発音が定着したら導入すればいいが、1年間だけしかやらないのならば
  教えなくていい。
U: 英語でも文字に名前がついている。英語は「エル、エム、エヌ」と教えて
  いる。「ル、ム、ヌ」だけでは発音しにくいので、前にエをつけた。
Y: 連音化は?
N: チベカムニダでは、家はチベだと思っている。
O: 長渡さんが教える時は最初、あまり文字は使わないでしょう?
N: 6回目までは文字は使わない。
Y: ひとつの授業の中で発音が先で文字が後というのはよくあること。
O: 中国語は最初ローマ字表記のピンインで教える。韓国語はハングル
  という文字にこだわりすぎているのではないか。長渡さんの教え方は
  一つのヒントになるでのはないか。
M: 文字を読むことの喜びが大きい。フランス語のリエゾンはもっと難しい。
  これが3ヶ月で読めるようになる。ヘレンケラーの「water」の心境。
Z: 文字にとらわれすぎているのかも。自分自身が習い初めのころ、文字
  に対する感動が大きかった。生徒には「30分で覚えられる」という。
O: 全国研修会のセッションの目的は?韓国朝鮮語教師は自己流でやって
      いる部分が強いから、どこかで相対化する必要がある。
N: 日本が文字から入りすぎる。漢字の影響か。
H: 文字を最初に教えない方法も。
M: 文字を1時間目から入れるのは普通。他の方の最初の授業はどうか?
T: ハングルの導入の時期を比較してみたい。
N:連音化やハングルをどう始めているか?
K: 教え方を議論するのであれば、分科会をするのも一案。来年度以降
  のテーマは?
T: 分科会は会場の都合上無理。今年は全体で。この問題の切り方が
  授業の実態に合っているかはわからない。
Y: 長渡さんのやり方は問題提起となる。
O: 「○○高校だからできる」という議論にならないようにしたい。
Z: 自分も音を先に導入してから文字が後についてきたほうがいいのでは
  ないかと考え始めている。
H: 資料としてユンさん、西澤さんなどの授業記録を出すべきではないか。
O: 基礎資料として授業事例集を出す。
Y: こういう風に導入していくとパッチムは教えやすい、というような。
  「モギョイル」を覚えてから、文字化したものを出す。というようなやり方。
O: 『好きハン』は文字から入っている。議論はかみ合わせられるはずだ。
 
話し合いの結果、実践報告を長渡さんにお願いした。話だけではイメージが
湧きにくいので、模擬授業的なものも入れていただく。
 
6. 報告事項
【語彙集】長渡
   交流語彙集は以前に作り始めてから中断していた。5?6人で再開。
   修学旅行で行った時に韓国で現地の人と話す時を想定。3000単語。
   「旅のエジプト語」を参考に作っている。今年度中に完成を目指す。
【ホームページ】長渡
   運営の形としては、会員のHPにリンクしていく方法、
   情報提供、書評のページを作るので、その本の書評を手伝ってほしい。
   あのようなものがページになればいい。HPの勉強会を11-12月に。
【コンテスト、事例集】小栗
   映像表現部門・・・アフレコを作る。関西はスピーチ部門あり。
   「HPにQ&Aが入るといい」「会場に何があって何を持ってこなければ
   いけないか、教えてほしい」
   「事例集は学校や個人のプロフィールをある程度伝えないといけない」
【遠隔授業】山崎…川崎南高校で行う授業紹介。
   環境的に可能な学校は教えてほしい。11月ごろ。
【論文報告】長渡
   平音で始まる単語は最初の音が低い。イッソヨ:キョンサンド方言。東京
   の発音で読むとキョンサンド語に近くなる。
 
終了後に隣の部屋で懇親会。韓国から演劇の勉強で来日中の方2人も合流、
19:00まで。
  
 
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  [4] 西日本ブロック交流会: 2003年9月14日     李貞栄・梁千賀子
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 ○2003年9月14日 ○於大阪府立桃谷高校 ○参加者17名 
 
1. 自己紹介
 
成蹊女子高、枚方・津田高、阪南高校の文化祭、ソミファさんの全羅道紹介、
鳥取県の韓国語教育・交流事業の状況(瀬良さん)、2005年からの大阪府
の学校改革における韓国朝鮮語の動向について(藤村さん)ほか
 
2. 長吉高校での高順子先生とAKTの李ヒジンさんのテイームティーチング
 
100分授業で、ヒジンさんが2年、3年の生徒の朝鮮語会話に入っている。
100%韓国語で話してもらい、文字を読むことより、わからなくてもついて
真似してもらう方式で練習している。一日に新しい文章は2つらいで、
今まで習った文章を毎回含めながら会話していく。
 
はじめは、何をいってるかわからず、目をパチクリさせながらも、必死に聞こう
と集中もするし、やがて繰り返し使う言葉、アニエヨ等、理解するようになる。
テストは聞き取りとヒジン先生との会話をしたが、想像よりも生徒の出来が
よかった。
 
現在大阪では、韓国語ALTが阪南と長吉だけなので、他校にもいけるように
する方法はないか。普通の授業ではムリなので、公開授業とかイベント形式
にして呼ぶようにしたらどうか。
  
3. ソウル大研修報告
 
去年より講義時間も少なく、空き時間に小旅行も出来た。カードやゲーム、
あらゆる小道具を使って、直接法で教えてくれてすごく楽しく勉強できた。
AKTの4人も参加し、交流が出来た。 AKTにとっても非常に役立った為、
3年間の勤務のうち、1年目に参加できればいいと思った。 また、大阪は
ベテラン教諭とのペアーだけれど、他のAKTは自分一人で授業計画も立
てることに苦労している。
 
4. 兵庫県の教員の集まり
 
ネットワークに参加できていない教員も多数いるので授業の様子など
交流を深める。兵庫県だけのスピーチコンテストについても話し合う。
10月11日(土)湊川高校にて
 
5. 韓国語を学んで韓国に行こうプログラム 報告
 
去年はホームスティ先の相手が日本語が上手で、日本の生徒はほとんど
韓国語を使えない状況だった。今年は、安山の方で日本語のさほどうまく
ない生徒を選抜した。日本の生徒も、韓国語・英語を使ってコミニュケート
できたようだ。途中で体調を崩した生徒がいたが、その相手は全く日本語
ができないし、体調を崩した生徒もほとんど韓国語が出来なかったので、
言葉の通じない苦しさがよけい負担になったという反省も。
 
1月には、15人くらい安山から生徒が来る予定で、大阪では去年と同様、
ホームスティを受け入れる予定。府立花園高校が、韓国の高校との交流
を希望しているので、学校公演などもできるのではないか。コリアタウン
での公演は単なる公演ではなく、各校から高校生を集め、交流会を持っ
てはどうか(府立外教のイベントとして企画するよう検討してもらう)。
 
6. 話してみよう韓国語(スピーチ大会)について
 
今年は、去年のスピーチ、スキット部門のほかに映像部門が加わる。
「猟奇的な彼女」の指定された二つのシーンの登場人物の動きや表情
にあったセリフを創作して演じる。どんな発表が出てくるか楽しみ。
 
7. 好きやねんハングル 
 
12月納本にむけて最終改定作業進行中。『好きやねんハングル2』必要
な文法事項を洗い出し、それを入れた会話を7課くらいまで作成する。
 
8. 全国研修会: 模擬授業発表者、林章子さんに決定
   
9. 鳥取県で西日本拡大ブロック研修会: 来年1月31日(土)から1泊2日。
全国から参加しててもらう。
 
10. 次回交流会: 11月15日(土)、13時、府立桃谷高校で開催。
 
 
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編集発行: 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク (JAKEHS)
   Japan Association for Korean-language Education at High Schools 
 
東日本ブロック(北海道、東北、関東甲信越)
 太田剛、武井一 
西日本ブロック(北陸、東海、近畿、中国、四国)
 梁千賀子、左美和子
南日本ブロック(九州、沖縄)
 今給黎俊伸、池上和芳 
 
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2002年

  • 西日本ブロック交流会(2002年12月23日、阪南高校、参加者18名)
  • 第1回高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク全国研修会(鹿児島研修会)(2002年11月23日(土)~24日(日))

会場: 1日目 ホテルタイセイアネックス
    2日目 鹿児島市勤労者福祉センター・第1会議室
    日程(変更の可能性があります)
    0日目 11月22日(金)(前日)■ 
     希望者のみ(授業参観 鹿児島東高校 11:55-15:40、開陽高校 19:30-21:00)
     1日目 11月23日(土)
      12:00 受付開始
      13:00 開会、あと実践報告など
      17:00 終了
      19:00 夕食交流会
     2日目 11:24月24日(日)
      9:00 諸連絡
      9:10 活動報告と討議
      12:00 閉会
     午後 ■希望者のみ■フィールドワーク 朝鮮陶工ゆかりの美山(苗代川)へ
     (JRで4駅+バス (沈寿官陶園など:参加費 無料)

  • 東日本ブロック交流会(2002年9月28-29日:仙台白百合学園 、参加者21名)
  • 西日本ブロック交流会(2002年8月25:大阪府立阪南高校、参加者13名)
JAKEHSメールマガジン「ムルキョル」1,2号
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   高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク メールマガジン 「ムルキョル」
 
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このメールマガジンは高等学校韓国朝鮮語教育ネットワークが発行しています。
掲載内容に関するお問い合わせやメールマガジンに対するご意見等は、末尾に
記載されたネットワークの事務局まで、メールまたはファックスでお送りください。
 
@+@+ [今号の目次] @+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@      
 
 [1] 西日本ブロック交流会: 8月25日
 [2] 東日本ブロック交流会: 9月28-29日
 [3] 天理大学朝鮮語科教員免許取得講座を終えて
 [4] 「韓国語でノジマ」プログラムの今後
  ・お知らせ【全国研修会の開催迫る】
  ・ネットワークがめざすもの
 
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ネットワークでは、1999年8月の設立以来、会報を2回発行しています。2000年
2月と2001年4月です。その後、ブロックごとの定例会を行いながら、ネットワーク
全体に関わる教員免許取得のための大学講座開講や「韓国語を学んで韓国に
行こう」プログラム、地域ブロックごとの事業の運営に追われ、会報の発行がとど
こおっていました。
 
この度、印刷物として会報を発行することを止め、メールマガジン(MM)として
発行することにし、その第1号をお届けすることになりました。身近な会報となる
よう、みなさんのご協力をいただきたいと思います。授業記録、他のメンバーに
質問したいことなどメーリングリスト(ML)に投稿願います。それらをもとに、MM
を編集したいと考えております。MLに登録していない方には郵送いたします。
                               
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  [1] 西日本ブロック交流会:8月25日
@━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
 ○8月25日 ○於大阪府立阪南高校 ○参加者13名 
 
【内容】
▽韓国国際教育振興院主催の語学研修プログラム(7月24-28日)
 韓国朝鮮語を受講している高校生(全国から27名)がソウルに語学研修。圧倒
的に好評だったのは、後半の2日間、韓国の高校生の家にホームステイしたこと。
「もっと話せるようになりたい?っ!!」
 ⇒参加者の1人・金未亜君の文章、「国際文化フォーラム通信」10月号に掲載  
▽ソウル大学の教師研修(8月5-17日)
 韓国国際交流財団主催、韓国朝鮮語の高校教員20名が参加。連日9時から
18時ごろまで、土日は語学堂見学などみっちり研修。教授法・評価法などの講
義、教材「好きやねんハングル」を使った模擬授業・講評など。「100%韓国語漬
けの世界」だったとか……
▽教材「好きやねんハングル」の今後の作業予定 
 年内に改訂作業を終え改訂版を来年4月に発行、500円で販売予定。2004年
4月に「本版」を発行予定。 
▽ネットワーク全国研修会の授業実践報告
 西日本ブロックから、李兪知さん(大阪府立西成高校)が報告することに決定。   
▽天理・神田外大の講座の状況(⇒ [2] の記事参照願います)
▽次回の例会
 10月27日(日)13時? 大阪府立阪南高校
 
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  [2] 東日本ブロック交流会:9月28-29日
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 ○9月28-29日 ○於仙台白百合学園 ○参加者21名*
    *東北13名、関東信越7名、関西1名
 
【内容】
▽活動報告(神田外大の特別講座、「交流語彙集」ほか)と参加者の自己紹介
東日本ブロックでは地方の会員の親睦、拡大のために今年から地方でも交流会
を開いている。今回は6月の安曇野交流会に次いで2回目。今回は初参加者が
多かった(11名)だけでなく、仙台を中心とした韓国朝鮮語教育関係者のネット
ワークづくりなど、新しい動きが感じられた。
 
【フィールドワーク】
 9月29日には希望者がフィールドワークに参加。安重根の看守を務め、敬服
するに至った千葉十七(ちば とおしち 1885-1934)の菩提寺、大林寺へ。
 
@━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
  [3] 天理大学朝鮮語科教員免許取得講座を終えて
@━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
 
現在、全国で160校余の高校が韓国朝鮮語の授業を営んでいる。韓国朝鮮
語を学校教育の中に隣国の当たり前の外国語として定着させ、発展させる
ために解決すべき課題がいくつかある。実用性のある教科書、学習のめやす、
教授法や教材等、そして韓国朝鮮語の教員免許の問題である。
 
兵庫県下では14の高校で韓国朝鮮語授業が行われているが、私の知る限り
教員免許を持って授業をしているのは1校だけで、私も含め他の教員も「臨時
免許」で行っているのが現状であり、全国的な実状でもあると聞いている。
 
在日2世の私が母国語である「朝鮮語」を学んだのは、奪われた民族の魂を
取り戻す営みでもあった。「朝鮮語にも教員免許があるのか」、私自身もそう
思っていた。「免許なしでも教えることができる取るに足りない教科」などと、
「朝鮮語」を蔑み、軽視した言葉を聞いている。ここに見られる「朝鮮語」の姿
が日本社会のなかで蔑まれ疎外されてきた在日韓国朝鮮人の姿とだぶって
映るのは、私だけであろうか。
 
「高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク」が避けて通れない課題として教員
免許取得問題が持ち上がったのは2000年3月であった。これを実現するため
のプロジェクトチームを中心に可能性を探り、多くの人の努力によって天理大
学の講座が実現の運びとなり、今2年をかけ無事終えることができた。ネット
ワークの願いに誠意をもって対応してくださった天理大学関係者の英断に今
一度感謝申しあげたい。
 
受講生31名が2年間の講座を終え、朝鮮語科教員免許を取得する運びとなる。
決して少なくない人数である。日本の教育界にかつてなかった画期的なでき
ごとである。二夏、延べ36日間、寝食を共にし1日約8時間の集中講義を受け
た全国の仲間たち──誰とはなく「戦友」と呼びあっていた。このつながりを
もとに「戦友」の活躍が期待される。                (方政雄)
 
@━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
  [4] 「韓国語でノジマ」プログラムの今後
@━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
 ○2002年3月9-10日 ○於横浜市野島青少年センター
 ○参加 高校生16校31人(日本側)、18人(東京韓国学園)、留学生、教員
 ○目的 韓国理解のきっかけを作る(日韓文化交流基金)、
       韓国語を学ぶ生徒に韓国語を使える機会を与える(ネットワーク)
 
▽昨年に続き「韓国語でノジマ2」が行われた。韓国人留学生の指導のもと、
グループごとに日韓の生徒が合同で劇を演じた。「金の斧と銀の斧」のような
韓国語劇「うそつき」を6つの班で競った。
▽この行事を通じて、高校生どうしが知り合うことができた、日本に同じような
韓国語を勉強している仲間がいることがわかったなど、双方の参加者にとっ
て有意義なものであった。
▽2004年以降は日韓文化交流基金の事情により中止となった。ネットワーク
としては、新しい視点でこの行事を発展的に継続させたいと考えている。
 
@━━[お知らせ]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
 
【全国研修会の開催迫る】 11月23日と24日、鹿児島市でネットワークの全国
研修会を開催します。参加を希望される方は南日本ブロックあるいは事務局
までメールでお申し込みください。申し込み期限は10月末です。
 
@━━[ネットワークがめざすもの]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@
 
高等学校韓国朝鮮語教員ネットワークは、1999年8月に結成された任意団体
です。日本の高校における韓国朝鮮語(「韓国語」「朝鮮語」「ハングル」など
の総称として用います)教育に関心ある人々が参加する全国ネットです。高校
や大学の教員、語学学校や市民講座の講師など、韓国朝鮮語の授業を担う
高校教員とそれを支える人々がこのネットワークを運営しています。
 
高校で韓国朝鮮語の授業を担う教員は非常勤講師が多く、生徒の募集や授
業の維持も周りの教員や教育委員会などのサポートがなければできません。
その授業をさらに普及させるためにはより広範な人々の理解が求められます。
 
関西や西日本地域の教員が蓄積した高校の韓国朝鮮語教育の教授法や授
業開設の歴史を重んじつつ、90年代以降、東日本や南日本ブロックの高校
で行われている授業実践例を取り入れて、多様な事業を展開しています。
言語学や語学教育的な取り組みだけに限らず、ことばとその授業実践を中心
に広く人々がネットワークに集まっているとも言えます。
 
全国が同じ活動をするのではなく、日常的には三つの地域ブロックが2-3か月
ごとに定例会を開きながら、独自に活動しています。ネットワークとしての一体
感を確認するのは、年1回の全国的な集まりや各ブロックまたはネットワークが
運営する次の事業を通じてです。
 
 ・高校生のための韓国朝鮮語『好きやねんハングル』試用版制作
   (西日本B 1999-2003年)     
 ・「高校生のための交流語彙集」作成 (東日本B 2000-01年)
 ・韓国語でノジマ:東京韓国学校の生徒と高校生の1泊2日の合宿研修
   (2001年、02年) 日韓文化交流基金の事業に企画段階から参加
 ・韓国語を学んで韓国へ行こう:ソウル4泊5日の語学研修旅行
   (2001年、02年) 韓国国際教育振興院の高校生ソウル招聘事業に
   企画段階から参加
 ・韓国語教員研修プログラム:ソウル大学が運営する2週間の教師研修
   (2002年、03年*) 韓国国際交流財団の事業に企画段階から参加
    *実施予定
 ・韓国朝鮮語の教員免許取得のための夏季集中講座開講への働きかけ
   天理大学(2001-02年)と神田外語大学(2001-03年)の講座に企画
   段階から参加
 
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高等学校韓国朝鮮語教育ネットワークに参加を希望する方は、所属を希望する
ブロックの代表宛にメールするか、事務局宛にファックスでお申込みください。
 
 東日本ブロック(北海道、東北、関東甲信越)
   太田剛、武井一 
 西日本ブロック(北陸、東海、近畿、中国、四国)
   梁千賀子、左美和子 
 南日本ブロック(九州、沖縄)
   山下敏裕 
 
 編集発行: 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク (JAKEHS)
     Japan Association for Korean-language Education at High Schools 
 事務局:  財団法人国際文化フォーラム内(担当:小栗)
 
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  高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク メールマガジン「ムルキョル」
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このメールマガジンは、高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク(JAKEHS)が会員
を対象に発行しています。会員の授業記録や質問したいことなどを、JAKEHSの各
ブロックが運営するメーリングリストに投稿願います。それらをもとにホームページ
と連携した編集をめざしています。
@+@+ [今号の目次] @+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@      
 ・お知らせ【ブロック交流会】
 [1] 鹿児島で全国研修会: 2002年11月23-24日
 [2] 西日本ブロック交流会: 2002年12月23日
 [3] 『好きやねんハングル』(試用版)の改訂
 [4] 韓国国際交流財団主催・ソウル大学の教師研修プログラム
@+@+@+ お知らせ @+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@+@
【東日本ブロック交流会】
 ○期日 2月2日(日)午後1時から5時 終了後、懇親会あり 
 ○会場 韓国YMCA(JR総武線・都営地下鉄三田線の水道橋駅、徒歩5分)
【南日本ブロック交流会】
 ○期日 2月15日(土)
 ○会場 熊本県立菊池農業高等学校
【西日本ブロック交流会】
 ○期日 3月1日(土)および2日(日)
 ○会場 岡山(詳細未定)
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  [1] 鹿児島で全国研修会: 2002年11月22-24日
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 ○2002年11月22-24日 ○於鹿児島県立鹿児島東高校、開陽高校ほか
 ○参加者 約50名 
【内容】
▽鹿児島東高校・開陽高校での授業参観(11月22日)
▽全国研修会
  【11月23日】実践報告:
   ユンミギョンさん(佐賀県唐津商業)
   イユジさん(府立西成高校)
   「好きやねんハングル」改訂作業の報告
  【11月24日】JETプログラムの韓国語ALT(語学指導助手)をめぐる状況:
   ・プログラム全体の参加者約6千名に対し韓国からの国際交流員とALTを
    合せて60数名。韓国語ALTは4名(大阪・長崎に1名ずつ、鳥取に2名)
   ・自治体主導のため、学校現場に韓国語ALTの意義が十分浸透していない
   ・学校環境に応じた教材や資料等が不足している
     大阪府の取り組み: 教材作成→「多様化推進事業」の地域指定
      2002年12月、阪南で授業見学、1月20日、大阪外大で授業見学
      教材集を増刷・CD・ラミネート絵カードを作成して各学校に配布
▽2003年度の全国研修会         
 鳥取を候補地の一つに拡大交流会・全国研修会を検討することにした
▽ブロックの地域区分変更
 これまで南日本ブロックに属していた中国・四国地方、西日本ブロック配属に
▽年会費の改訂
 年会費は従来どおり 3,000円、ファミリー会員 1,000円、学生会員 2,000円
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  [2] 西日本ブロック交流会: 2002年12月23日           梁千賀子
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 ○2002年12月23日 ○於大阪府立阪南高校 ○参加者18名 
【内容】
▽全国研修会のまとめ・報告
 ⇒[1] を参照ください           
▽「好きやねんハングル」の改訂作業
 12月24日に試用版の改訂版を印刷入稿。ワークシートと指導書の作成。
注文冊数のとりまとめ:2003年1月初め。1冊500円で頒布。
▽HP:西日本ブロックのページ作成
 12月24日、兵庫県立尼崎工業高校にて学習会
▽メーリングリストの管理者:方政雄さん(継続)
 南日本から西日本ブロックに移動した会員、鄭養淑さん(島根)、真鍋和人さん
(愛媛)、李菊枝さん・廉和善さん(広島)、登録済み
▽朝鮮語を学ぶ生徒の事例
 「しんどい状況」の生徒について知りたい。朝鮮語の授業を通じて変化した生徒
の事例を出し合う。どんな実践を通じて変わったのか、メールでも情報交換する。
▽安山女子情報高校の生徒ホームステイ受け入れ
 昨年7月の韓国国際教育振興院主催の語学研修プログラムでソウルのホーム
ステイを手配してくれた安山女子情報高校の生徒と教員のホームステイ受入れ。
▽初級者のための「話してみよう韓国語」西日本大会に参加しよう
 期日: 3月8日(土) 応募締切り 1月25日
 参加資格: 初級レベルの高校生以上
 審査員長:油谷先生
 主催: 関西韓国文化院    
 会場: 大阪国際交流センター 
▽西日本ブロックの拡大交流会の開催(予定)
 日程案: 交流会後、MLで検討が続き、3月1-2日(1泊2日)の予定になった
 企画: 新メンバーを交え親睦をはかる
      鳥取県のALT2名(キムジニ・ シムジェヒョン)の状況を知る
      ビデオを見ながら報告(任喜久子・キムジヒョン)
     実践交流
      【例1】ハングル検定の利用: カンヨンジャほか)      
       2種類の検定について知る。検定試験を周知する必要がある
       ハングル検定を進路開拓*に使う(カンソンリュル)
        *大阪産業大学で推薦事項に採用することになった
      【例2】広島から実践報告: 広島の廉和善さん・菊枝さんと相談。
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  [3] 『好きやねんハングル』試用版の改訂まで           康龍子
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「『好きやねんハングル』改訂版ができるまで」と題して、編集メンバーの一人
康龍子さんに1999年の「学習のめやす」チーム発足から、ことし1月の改訂版
発行にいたる足かけ4年の歩みをまとめていただきました。
『好きやねんハングル』改訂版発行までの道のり【学習のめやす作り?改訂版作成】
授業で使ってみて...帝塚山学院泉ヶ丘高等学校の国際科での韓国語の授業実践
以上の見出しでまとめてみました。
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  [4] 韓国国際交流財団主催・ソウル大学教師研修プログラム 左美和子
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 ○2002年8月5日(月)?17日(土) 70時間(講義18H、模擬授業と実習52H)
 ○主催者  韓国国際交流財団  ○研修機関 ソウル大学言語教育院
 ○参加者   高校教師14名(教諭6名、非常勤講師8名)、大学・民間
         学校講師 6名 計20名(修了者18名、一部参加 2名)
▽研修内容
・研修前にメーリングリストで授業の概要や模擬授業の割り振りなどが流され
(結構大量)、それに基づいて予習をしておく。(研修前後の連絡はメーリング
リストで行われるので、韓国語でのやり取りに慣れる必要あり)
・午前中は講義、午後から実習(指導教員による模範授業→研修員による
模擬授業→評価・反省)
・模擬授業は西日本ブロックで作成した「好きやねんハングル」を使い、教授
法別で行った。ソウル大学の先生方に日本の高校の現状を知ってもらうという
意図もあって、「好きハン」を使った。
・国際韓国語教育学会への大会参加、Field work (韓国の町や博物館で調査
したことを設問用紙に記入し、授業で発表)、懇談会(研修内容や「好きハン」に
ついて討論)などの活動もあった。
【講義科目】
国内外の韓国語教育の現況、韓国語の特質と歴史、韓国語と韓国文化、言語
教育方法論、韓国語と日本語の対照論、韓国語教育課程論、韓国語教材論、
標準語と正書法、授業資料の製作および活用法、遠隔教育論(コンピュータや
インターネット等で学ぶ韓国語)
【実習科目】
韓国語発音教授法、韓国語文法教授法、韓国語語彙教授法、韓国語聞き方
話し方教授法、韓国語読み方教授法、韓国語書き方教授法、韓国語評価法、
韓国文化と現場(field)学習
▽感想
・ 授業は9時から4時45分までだが、5時過ぎまですることがほとんど。授業後も
連絡などで6時頃まで残ることも少なくなかった。その後で、洗濯など日常生活
も営まなければならず、ゆっくり予習復習をする時間が取れなかった。休日も
学会参加やフィールドワークがあって休む暇がなかった。
・ 全て韓国語での授業(聞くのも発言するのも)なので、理論面が弱いとか、韓国
語に自信がないと言う方は、事前に予習をしておくといいと思う。
・ せっかく韓国へ来たのだからと、研修期間に他の用事をしようという甘い考え
は捨てた方が無難です。
*ソウル大学が作成した教師研修プログラム報告書が届いています。一部個人
情報に関わる部分を削除したものを会員に限り配布いたしますので、希望者は
切手代240円を同封、送付先住所を明記のうえ、以下にお申込みください。
  163-0726 東京都新宿区西新宿 2-7-1 第一生命ビル26階 
  国際文化フォーラム 小栗章 (tel. 03-5322-5211)
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 編集発行: 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク (JAKEHS)
    Japan Association for Korean-language Education at High Schools 
  
 東日本ブロック(北海道、東北、関東甲信越)
   太田剛、武井一 
 西日本ブロック(北陸、東海、近畿、中国、四国)
   梁千賀子、左美和子
 南日本ブロック(九州、沖縄)
   山下敏裕、池上和芳 
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2001年

  • 第1回高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク全国研修会開催について

さわやかな秋の気配が感じられるこの頃、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
1998年に行われました「高等学校韓国語教師研修会」から4年がたちました。
孤立無援のなか、韓国朝鮮語教育に携わっている全国の先生方が一堂に会し、日頃の思いや悩みを語りあい、また情報交換し、交流を深めました。同じ熱い思いを持つ先生方と出会うだけで感激し、勇気づけられました。
と同時に、韓国朝鮮語教育の充実のために取り組むべき課題も明らかになりました。
99年に韓国文化院と国際文化フォーラムの支援のもと高等学校韓国朝鮮語教育ネットワークを設立して以来、私たちは韓国朝鮮語教育の充実と発展のために努力しております。地域ブロック活動の定例化を土台にしながら、韓国朝鮮語教員の免許取得講座開催、基本語彙集・学習のめやす作り、教科書の試案作り、ホームページ開設、教材教具の開発等、多くの成果を生み出してきました。しかしながら、学校教育のなかに隣国のことばの学習を定着させ充実させるために、まだ多くの課題があることも確かです。
来る11月に、これまでの成果を踏まえ、韓国朝鮮語教育の発展を図るためにネットワークとして初の全国大会を、下記のとおり開催いたします。
 みなさん、ぜひご参加ください。
期日  2001年11月23日(金)〜24日(土)
会場 
   11月23日: アピオ大阪(大阪市立労働会館) 302号研修室
   11月24日: 大阪府立青少年会館 第6会議室
プログラム
   11月23日(金)(アピオ大阪 302号室)
    12:30 受付(302号室前)
    13:00 開始、主催あいさつ・諸連絡
    13:30 各ブロック活動報告:東日本・西日本・南日本の各ブロック
    15:45 天理大学・神田外大教員免許取得講座各報告
    16:20 「学習のめやすに依拠した教科書の草案」について討議、意見交流
     各ブロック活動報告を受けて総括討議、意見交流
    18:30 宿泊者チェックイン(ホテルアピオ大阪)
    19:30 夕食・交流会
   11月24日(土)(大阪府立青少年会館 第6会議室)
    08:00 宿泊者チェックアウト、移動(→大阪府青立少年会館)
    09:00 授業実践報告および質疑応答、討議(各ブロック)
    11:10 ネットワークの今後(課題と展望)討議、意見交換
    12:30 閉会、諸連絡
    13:30 フィールドワーク(「猪飼野」コリアタウン、希望者のみ)
 ソウル大学教師研修プログラム(52002年8月5日(月)-17日(土)、ソウル大学言語教育院)
    主催:韓国国際交流財団、参加者:高校教師14名(教諭6名、非常勤講師8名)、大学・民間学
    講師 6名 計20名(修了者18名、一部参加 2名)


2000年

  • 第8回東日本ブロック交流会(2000年12月19日:国際文化フォーラム)
  • 第5回南日本ブロック交流会(2000年12月9日-10日:佐賀県「波戸岬少年自然の家)
  • 第3回西日本ブロック交流会(2000年10月28日-29日:神戸)
  • 第7回東日本ブロック交流会(2000年10月21日:山梨県塩山)
  • 第4回南日本ブロック交流会(2000年9月23日-24日:広島県「江田島青年の家」)
  • 第3回高等学校韓国語教師研修会プログラム

(2000年8月18日(金)~20日(日)、 大学セミナー・ハウス(東京都八王子市))
主催 駐日韓国文化院、国際文化フォーラム、協力 国際交流基金日本語国際センター
日程
8月18日(金)
 13:00-14:00 参加登録 <講堂>
 14:00 開会 <講堂> 総合司会:黒澤眞爾
 14:00-14:15 祝辞*(各5分) * 未定
  金鍾文 韓国文化院長(主催団体代表)
  梅田博之 麗澤大学大学院教授(講師代表)
 14:15-15:00 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワークの活動報告(各15分) <講堂>
  全国ネットの現状 山下誠
  東日本ブロック 西澤俊幸
  西日本ブロック 方政雄
  南日本ブロック 李菊枝
 15:30-16:45 日本の高校における韓国朝鮮語教育(進行:山下誠 75分) <講堂>
  日本の高校の韓国朝鮮語教育 山下誠(東日本ブロック)
  模擬授業[1] 他教科の授業 太田剛(東日本ブロック)
  模擬授業[2] 2単位1年間の授業 ユンミギョン(南日本ブロック)
  模擬授業[3] 3単位、2年以上の授業 イジョンヨン(西日本ブロック)
 17:15-18:30 韓国の高校における日本語教育(進行:[ パクチャファン] 75分) <講堂>
  韓国の高校の日本語教育 パクチャファン
  模擬授業[1] マルチメディア教材を利用した日本語授業 ユンユスク
  模擬授業[2] 「□月」「□日」の練習 キムジュグァン
  模擬授業[3] 存在文(あります、います)の導入 チョンミヨン
 19:00-21:00 パーティ(司会:キムヘジョン、カンドンジン)<食堂>
8月19日(土)
 9:00-10:45 基本語彙プロジェクト(東日本ブロック)黒澤眞爾 <講堂>
 11:00-12:45 学習のめやすプロジェクト(西日本ブロック)長谷川由起子 <講堂>
 14:15-16:00 交流プログラム実践報告(南日本ブロック)山下敏裕 <講堂>
 16:30-18:30 授業形態別の分科会 <講堂>
  分科会[1] 他教科の授業 太田剛 <国際館A>
  分科会[2] 2単位1年間の授業 ユンミギョン <記念館B>
  分科会[3] 3単位、2年以上の授業 鄭奈美 <記念館A>
 20:00-22:00 ブロック交流会
  東日本ブロック <国際館A>
  西日本ブロック <記念館B>
  南日本ブロック <記念館A>
8月20日(日)
 9:00-10:45 分科会の報告(各30分) <講堂>
  分科会[1] 他教科の授業 太田剛(東日本ブロック)
  分科会[2] 2単位1年間の授業 ユンミギョン(南日本ブロック)
  分科会[3] 3単位2年以上の授業 イジョンヨン(西日本ブロック)
 11:00-12:45 今後の活動(ブロック交流会の報告を兼ねる)<講堂>
  東日本ブロック 山下誠
  西日本ブロック イムヒグジャ
  南日本ブロック 馬場純二
 14:00閉会

  • 第6回東日本ブロック交流会(2000年8月19日:第3回高等学校韓国語教師研修会プログラム2日目、八王子)
  • 第3回西日本ブロック交流会(2000年8月19日:第3回高等学校韓国語教師研修会プログラム2日目、八王子)
  • 第3回南日本ブロック交流会(2000年8月19日:第3回高等学校韓国語教師研修会プログラム2日目、八王子)
  • 第5回東日本ブロック交流会(2000年7月24日:国際文化フォーラム)
  • 第3回西日本ブロック交流会(2000年6月18日:阪南高校)
  • 第2回南日本ブロック交流会(2000年6月18日:博多青松高校)
  • 第4回東日本ブロック交流会(2000年5月21日:国際文化フォーラム)
  • 第3回西日本ブロック交流会(2000年4月30日:阪南高校)
  • 第3回東日本ブロック交流会(2000年3月26日:国際文化フォーラム)
  • 第3回西日本ブロック交流会(2000年2月26日:阪南高校)
  • 第1回南日本ブロック交流会(2000年2月11日-12日:熊本県立菊池農業高校)
  • 第2回東日本ブロック交流会(2000年1月22日:国際文化フォーラム)
  • 関連資料 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク通信 물결 No.1(創設時の会則も掲載されています)

1999年

  • 第2回西日本ブロック交流会12月12日
  • 西日本ブロック「学習のめやす」研究会活動開始(11月28日、ジョア・ハングル研究所)
  • 南日本ブロック通信創刊(11月20日)
  • 第1回西日本ブロック交流会(11月20日、阪南高校)
  • 第1回東日本ブロック交流会(10月7日、国際文化フォーラム)
  • 第2回高等学校韓国語教師研修会 (1999年8月17日-19日、在日本韓国YMCAアジア青少年センター)

日程
 8月17日(火)
  13:00-14:00 参加登録(受付け)
  14:00-14:05 あいさつ 冪顳撼(韓国文化院院長)
  14:00-14:10 あいさつ 高嶋伸和(国際文化フォーラム常務理事)
  14:10-16:00 基調講演 鈴木孝夫(慶應義塾大学名誉教授)
  16:00-16:30 コーヒーブレイク
  16:30-17:30 経過報告と提案 西澤俊幸(世話人会代表)
  18:00-20:00 懇親会
 8月18日(水)
  9:00-12:00 授業実践報告[1]
   1. 異文化理解のための手だて 西澤俊幸(長野県)
   2. 湊川高校での朝鮮語授業について 方政雄(兵庫県)
    報告1と2をふまえた討議
  13:00-16:00 授業実践報告[2]
   3. 大阪府立阪南高校「韓国朝鮮語」任喜久子(大阪府)
   4. 楊志館高校での韓国語授業 趙源逸(元大分県)
  16:30-18:30 授業実践上の工夫と疑問
   質問の回答者 梅田博之(麗澤大学大学院教授)
   金東俊(神田外語大学名誉教授)ほか
  19:00-20:30 地域別懇親会
   地域ごとの参加者間ネットワーク作り
 8月19日(木)
   9:00-12:00 教員間ネットワークの組織化と研修会の今後
  12:00-13:00 地域ブロック別協議会(食事をとりながら)
  14:00 閉会

関連資料 JAKEHS参加案内
「高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク」参加への呼びかけ
 
新聞にも紹介されたとおり(朝日新聞8/23)、今年の高等学校韓国語教師研修会において、全国の高等学校で韓国朝鮮語教育に携わる教員や大学の教育関係者が参加するネットワーク組織「高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク」が立ち上がりました。
 
昨年に続いて開かれた教師研修会(8/17-19)の席上、同ネットワークの構築に向けて研修会の世話人一同が提案を行い、参加者の賛同を得て結成されたものです。会期中に提出された会則案原案に対する指摘をふまえて修正したものをお送りします。同封の新聞記事と会則の修正案をご一読いただくことで、ネットワークのめざすところをご理解いただけると思います。
 
この呼びかけ文は、高等学校の韓国朝鮮語教育に携わったり関心を持つ人を対象にお送りしています。同封のカードは、研修会開催等を通じて入手したデータに基づいて作成したものです。参加ご希望の方は、内容をご確認いただき、修正を施したうえで、全国ネットワークの事務局にファックスまたは郵送でお送りください。カードを受理した時点で「高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク」参加者リストに記載いたします。年会費の納入方法等については別途連絡いたします。
 
「高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク」は東日本・西日本・南日本の3ブロックからなりたっており、各ブロック代表(代行*を含む)は次のとおりです。なお、全国ネットワークの事務局は、当分のあいだ財団法人国際文化フォーラム(163-0726 東京都新宿区西新宿2-7-1 第一生命ビ(tel.03-5322-5211 fax. 03-5322-5215 e-mail. forum@tjf.or.jp)内に置かれます。
 
  東日本ブロック  西澤俊幸 (長野県立松本蟻ヶ崎高等学校)
  山下誠 (神奈川県立岸根高等学校)
  西日本ブロック  任喜久子* (大阪府立阪南高等学校)
  方政雄* (兵庫県立湊川高等学校) * 10月9日まで代表代行
  南日本ブロック  馬場純二 (熊本県立菊池農業高等学校)
  李菊枝 (崇徳高等学校、広島韓国学園ほか)
 
各ブロック代表の連絡先は、同封資料(3)のリストをご参照ください。
 
10月から来年2月にかけて各ブロックの第1回例会が、来年の8月には全国ブロック交流会が予定されています。みなさん、最寄りの例会にぜひご参加ください。
 
  東日本ブロック  10月9日(土) 午後2時?5時 国際文化フォーラム
  西日本ブロック  10月9日(土) 午後2時?5時 大阪府立阪南高等学校
  南日本ブロック  2000年2月11-12日(土-日) 熊本県立菊池農業高等学校
  全国交流会    2000年8月18-20日(金-日) 東京(会場などの詳細は未定)
 
別途、ブロックごとに例会の詳細をご案内いたします。
 
同封資料:
  (1) 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワークの会則(案)
  (2) 高等学校韓国朝鮮語教育ネットワークの参加申込みカード
  (3) 第2回高等学校韓国語教師研修会/ネットワーク参加者リスト
  (4) 関連記事のコピー(朝日新聞教育欄 8月23日)

1998年

  • 韓国語教師研修会 プログラム
  • 1998年8月27日-29日: YMCAアジア青少年センター 9階ホール
  • 主催 駐日大韓民国大使館・韓国文化院、後援 財団法人国際文化フォーラム、YMCAアジア青少年センター

日程
 8月27日(木)
  14:00 開会
  14:00-14:10 [1] 事業趣旨の説明 鄭鎮永 韓国文化院長
  14:10-15:50 [2] 講師紹介、参加者の自己紹介と報告 進行:金琴坪
  16:00-17:00 [3] 基調講演:日本における韓国語教育 梅田博之
  18:30-20:00 レセプション(韓国文化院ホール)
 8月28日(金)
  9:00-9:15 [4] 高等学校における韓国語教育の現状報告:小栗章
  10:40-11:10 [5] 韓国語の教授法 金東俊
  13:30-14:00 インターネット・デモンストレーション
  14:00-14:30 [6] 韓国語教育の教材 呉英元
  14:30-15:30 [6] 質疑応答・情報交換
  15:50-16:20 [7] 高等学校における韓国語教育の方向 生越直樹
 8月29日(土)
   9:00-9:30 [8] 韓国語能力検定試験 梅田博之・金東俊
   9:30-10:30 [8] 質疑応答・情報交換
  10:50-13:50 [9] 韓国語教師間のネットワーク形成
   進行:(参加者代表2名)ならびに研修会の今後の方向性
  13:50-14:00 閉会の辞